蝶差し出した手のひらにふうわりととまるあの人に見せたくて捕らえてしまった傷つけないように優しくそっと手の中で羽ばたく蝶のそのはかなげな感触ごめんね放してあげようねあれほど動いて傷ついてもなお蝶は飛んでいくそれは軽やかにやってきたときと同じくゆっくりと優雅にあでやかに飛び立っていく私の手のひらに黒い燐粉を残して