ピロートークは昔話がいい。

私の知らない彼の過去を知りたい。

小さな頃の話から学生時代、結婚してから私とこうなるまでの話を、飽きもせずに聞いていたい。

セックスの後はいつもいつの間にか眠りに落ちて、彼の手が私の手から離れる時に目が覚める。

そんな私に気付いているのかいないのか、話し続けている彼の話に相槌を、うつらうつらしながら打つのだ。

身体と心が充実した後の余韻を、夢と現の狭間で満喫する何という贅沢。

彼の昔話の横で見る夢の舞台は、いつだって彼の過去の世界なのだから。

今年も彼を愛するだろう。