母
その日私は、ショッピングセンターで買い物をしていた。上の娘は課外授業で学校へ行き、下の娘は学校が休日のため遊びに出掛けていたと思う。
遠くから地鳴りのような音がだんだん近付き、さらに頑丈に作られているはずのショッピングセンターでも立っているのが恐いくらいの揺れが襲った・・・。初めて体験した大きな地震だった。すぐさま、携帯で連絡を摂ったが、すぐにつながらなくなる。急いでうちに帰った私は、長女が家にいたので驚いた。家を出た直後、頭痛のため学校に行かずにうちに帰ったらしい。下の娘は、電車が不通になったため、夕方近く歩いて家に戻ってきた。夜8時過ぎには携帯も、固定電話も通じるようになり、親戚からの安否の電話対応も一通り終わった。ただひとり夫を除いては・・・。夫の会社の上司から、様子をうかがう電話があったが、その日は、会社が休みにもかかわらず夫は朝から出掛けていた。仕事なのか単なる外出なのか?帰ってくるのか?何もわからないまま、上司には、携帯がつながらない事だけを告げて、電話を切った。夫の携帯に何度掛けても、不通だった。大きな地震だったから、きっとどこかで知って安否の電話を掛けてくるに違いない。家族が大切なら・・・。一晩明けた。夫からの電話は無い。午前七時、携帯にリダイヤルした。
寝ぼけた夫の声「はい・・・。」
私「○○部長から、地震のことで、心配して電話があったよ。出帳?」
夫「ああ、そのことはもう解決ついた。」
私「どうして、家に電話しなかったの?電車は不通やし、大変だったよ。」
夫「昨日何遍もしたけど、かからんかったんや。」
嘘つき男。着信メモリーには、1つもあんたからの番号は無い。夜8時には電話は通じていたのに。部長には、連絡着けていたのに、何で家には出来なかったのか?答えは1つ。ひそひそ声で話すのは、隣に誰か眠っているからだ。遠くで泊っているから、地震のことだって知らなかったに違いない。デートの日は、必ず携帯の電源が切られている。
地震を体験して痛感したこと。もしかしたら、死ぬかも知れない。そんなとき胸に浮かぶ人が、一番大切な人かも。夫は、家族なんてどうでもよかったのだ・・・。私も、夫がどうでもよくなった。
娘![]()
あの日は実はと言うとあまり覚えてません・・・汗
テレビで見た限り、今まで生きてきた中で結構大きめの地震でした。
その日私は課外授業があったため、早いバスに乗り込み駅へと向っていました。だけどバスに乗っている途中からすごい吐き気。頭痛からくるものです。朝起きた時から痛みはあったので、薬を飲んでいたのですが効果はなかったみたいで。小学生くらいから偏頭痛持ちだったので、そんじょそこいらの頭痛くらいじゃ何とも思わなく(痛いことは痛いんですけど)なってました。でもあの日の頭痛はホントに半端無くて、目の前がチカチカしてました。眉間にしわが寄ってすごい顔になってたと思います笑
課外は絶対に、意地でも休みたくなかったのですがあんまりつらかったものですから、バスを降りてすぐに折り返しのバスへと乗り換えました。
そして自宅。
母も妹も外出中でした。地震が来た事を知らなかった私は家でまた薬を飲んで休んでいました。午後くらいになって、母が慌てて帰宅。その時初めて地震があったことを知りました。バスに乗車していた私は地震に気づかなかったようで・・・。母は家にいた私に随分驚いたみたいですが、とにかく無事でよかったとお互いに安心しました。妹も何とか大丈夫だったみたいで、夕方には帰宅。しかしその日の朝、早くに家を出た父からは連絡がありません。私はまったく心配してなかったのですが、ちったぁ家のことくらい心配して連絡しろよ、と思いました。
一時すると、父の上司から父に連絡が取れないとの電話が。だけどこっちも連絡が付かない状態だったので、どうしようもないまま一夜が明けました。その日母がすぐに父の携帯に連絡すると、ようやく出ました。どうやら何度か家に連絡したけど繋がらなかった、などど言っていたようですがはっきり言って父にだけ繋がらないはずはないし、着信履歴もまったく残されていません。一体どこで一晩過ごしたのでしょう?バカな人ですよね・・・あんな嘘通じるわけないのに。それに母が電話をしたときの声。まるで隣に誰かいるから大きな声が出せないとでもいうようにぼそぼそと・・・。
その疑いが確信に変ったのは、帰宅してきた父を見たとき。
何の証拠もないのに、本当に女の人と一緒にいたと疑うのは考えすぎだって言う人もいるかも知れません。でも、わかるんです。自分でも不思議なくらいよく。帰ってきたときの足音、空気、行動。本人は隠そうとしていても、必ず表に現れているものです。
絶対にあの大きな地震があった日、会っていたに違いありませんでした。
