そのあとの話
あのあと穂乃果ちゃんと抱き合っているところに希ちゃんたちが現れて恥ずかしいことをしていることに気づいた俺らは焦って離れた。
そのあと渡した指輪を穂乃果ちゃんの左薬指にはめるところを冷やかされながらもはめることができた。
そして、俺たちは穂むらに帰ってきたのである。
隼人「お久しぶりです」
穂ママ「あら、隼人さん。元気にしてたかしら」
隼人「はい、おかげさまで元気です。」
穂ママ「それはよかったわ。そ・れ・よ・り」
穂乃果ちゃんのおかあさんが目ざとく穂乃果ちゃんの左手に目線を向ける。
穂ママ「それは何かしらね。穂乃果」
穂乃果「あの、その///」
隼人「僕から言わせてください。今日穂乃果さんに結婚を前提に交際を申し込ませていただきました。指輪は婚約指輪として捉えていただいても構いません。」
穂ママ「受け取った時点で婚約だと思うんだけど二人がいいなら私は構わないわ。よかったわね穂乃果。」
穂乃果「うん///」
穂ママ「だってお父さん。あなたはどうなんですか。」
のれんの向こうからお父さんが出てくる。
そのまま俺のところにきて、
穂パパ「いきなり結婚は認められない」
穂乃果「お父さん!」
穂パパ「まあ聞け。あってない期間もある。どうせ不器用な穂乃果のことだし連絡とかもろくに取ってないだろう。しっかりと交際期間を設けなさい。そのあと二人でしっかり結論を出すんだ。それどよければ俺からは文句ない。」
隼人「ありがとうございます!」
穂乃果「ありがとうお父さん!」
穂パパ「それよりあいつから聞いたがあいつのところやめたんだってな。仕事もない奴に穂乃果は任せられんぞ」
穂乃果「え!?やめちゃったの!!」
海未「なぜですか!」
絵里「そうよ。これからどうするのよ!」
希「うふふ」
隼人「はい、それも含めて今日お邪魔させていただきました。」
穂パパ「きこうか。だがその前に店の奥に行こう。立ち話もなんだからな。」
穂ママ「そうね。今日はもう閉めちゃいましょうか。」
~居間~
居間に移動した穂乃果家、海未絵里希、そして隼人
穂パパ「それで今後どういう風に考えているんだ」
隼人「はい、実はこの2年間専門学校に通いまして。和菓子の勉強をさせていただきました。それでもまだ足りないと思いますが、ここで働かせていただけないかと思いまして。」
穂乃果「えぇ!?」
穂ママ「あらあら」ビックリ
海未「それで仕事を」
絵里「ハラショー」ぽかーん
希「」ニコニコ
穂パパ「なるほどな。」
隼人「はじめは掃除など雑用からでも、もちろんお断りいただいても構いません。これが俺の覚悟です。」
穂パパ「・・・」
穂ママ「あなた」
穂パパ「隼人くん付いて来なさい」
隼人「は、はい!」
穂パパ「ほかのみんなはここにいなさい。」
穂乃果「え、でも」
穂ママ「わかりました。」
穂乃果「お母さん!」
穂ママ「あなたはこのあと卒業パーティーでしょ。そろそろ準備しなさい。」
穂乃果「そんな場合じゃn」
希「穂乃果ちゃんほら崩れた化粧直しましょ」
穂乃果「希ちゃんまで」
絵里「そうよ希!今そんな場合じゃ」
海未「・・・いえ、穂乃果準備しましょう。お父様があのようにおっしゃっているのですから任せましょう。隼人さんを信じましょう。」
穂乃果「う・・・うん」
絵里「・・・そうね。これは隼人さんの問題だものね。穂乃果は今日その指輪を見せびらかして来なさい。ほら手伝ってあげるから。」
穂ママ「あの二人のことは任せなさい。ほら、遅れるわよ。」
穂乃果「うん!お母さんお願いね。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
~厨房~
隼人は穂乃果パパに厨房へ通された。
穂パパ「さて、じゃあ面接と行こうか」
隼人「はい」
穂パパ「とはいえ君のことはそこそこ知っているから。これを作ってもらおうかな。」
出されたのは小豆こしあんが入ったボウルだった。
隼人「小豆こしあんですか。」
穂パパ「和菓子の基本だ。だだし、ただ作るんじゃなくてうちの味に寄せろ。できなければうちでは雇わない。」
隼人「・・・わかりました。やらせていただきます!」
穂パパ「材料は好きに使っていい時間はまあ2時間やる。やってみろ。そこの見本は一回だけ味見に使っていい。時間がきたら戻ってくるから。」
隼人「え?あ、はい」
そう言って穂乃果パパは去っていく。
隼人「やるしかない。」
味は覚えている。
作り方も勉強した。
あっちにあるお店もいろいろ回った。
たくさん研究した。
大丈夫!やれる!やれなきゃ今までのことが無駄になる。
認められなきゃ努力は無駄にっ!
隼人「いや違うそうじゃない」
こんなことではクリアできない。
込めるものは思い、想い、憶い。
全てを込めるんだ。
俺が経験した全てを!
~2時間後~
あっという間だった。
だが完成した。
タイミングよく穂乃果パパが戻ってきた。
穂パパ「できたか。」
隼人「はい」
穂パパ「では、いただこうか」
隼人「はい。お願いします。」
穂乃果パパはひとすくいし口に含む
穂パパ「うん・・・・」
隼人は息を飲む。
穂パパ「砂糖が多い、水分が多い、煮込みが甘い、小豆の硬さがまばらだ。」
隼人「そう・・・ですか」
穂パパ「だが、作り手の気持ちを感じる」
隼人「え」
穂パパ「君がどれだけやってきたのか、これを見ればわかる」
隼人「え?え?」
穂パパ「うちは朝早いぞ」
隼人「それって!」
穂パパ「合格だ。正直味なんて慣れだなれ。元から考慮なんかしてない」
隼人「え!?じゃあなんで」
穂パパ「まあおれも不器用なんだ。娘を任せられるやつかなんかお前さんぐらいだよ」
隼人「は、はい!」
穂パパ「まあさっき言ったことに変わりはない。しばらくはちゃんと清いお付き合いをしてほしいもんだ。」
隼人「はい!」
~穂乃果sid~
卒業パーティーからの帰り道
みんなとは家を出た時に解散となった。
今は家に向かう途中だ。
穂乃果「どうなったのかな・・・」
穂乃果「お父さんはどういうつもりなのかな」
どうなるのか
交際はできるのだろうか
きっと大丈夫
お母さんもいる
穂乃果は無意識のうちに早足になっていた。
気づけばうちの前
急ぎ足に玄関に向かう
履いていたヒールを履き捨て居間に向かう。
穂乃果「お母さん!隼人さんは!」
隼人「あ、おかえり穂乃果ちゃん」
穂ママ「あら穂乃果おかえり。」
中からは隼人さんとお母さんがコタツに入って向かい合っていたままこちらに顔だけ向いている。
穂乃果「た、ただいま・・・じゃなくて!!どうなったの隼人さん!」
隼人「結果から言って雇ってもらえることになった。」
穂乃果「ほんとうに!やったー!」
本当に嬉しいこれで隼人さんと一緒に居られる。
隼人「これから色々と覚えることもあるかもしれないし、忙しくて相手してあげられない時があるかもしれない。けど、この3年間を埋められる様におれ頑張るからさ。」
言葉を切り立ったままの私の方に体を向ける。
そして、両手を床につく。
隼人「これから宜しくお願いします。」
そう言って隼人さんは頭をさげる。
私も慌てて正座になり両手をつく。
穂乃果「こ、こちらこそよ、宜しくお願いします。」
顔が赤くなっていたかもしれない。
お母さんはあらあらとしかいってなく。
居間にはとても青春な空間になっていたのかもしれない。
私の青春は高校・ラブライブで止まっていまったと思っていた。
けど、本当は隼人さんと別れてから止まっていたんだと思う。
いま、私の中で止まっていた時間が動き出した。
左手にはめたリングが下を向いている私の眼に入る
それは光を浴びて輝き、私を照らしている。
蜂蜜色の宝石に一筋のラインが光り輝く。
私はこの一筋のラインの様にこれからも明るく輝き続けると思う。
それは誰かに言われたからではなく、私がしたいからだろう。
だから
幸せにしてくださいね?隼人さん
頭を下げたその直後穂乃果ちゃんも同じ様に姿勢を正していた。
少し顔を上げると穂乃果ちゃんの左手に輝くリング
それは、おれがあげたリングだった。
あげたリングについている宝石はクリソベリル・キャッツ・アイ
決して安いものではない。
臭い奴かもしれない
けどこれは
穂乃果ちゃんの誕生石
意味は驚嘆。
そして邪悪なものや悪魔から身を守り
先を見通す能力があるお守りと言われている。
穂乃果ちゃんらしい石だと思う。
大変なのはこれからなのかもしれない
けど俺はそんなことは些細なことだと思う。
いままでの3年間という膨大な時間を取り戻すことはできない。
だから、これからの二人で歩んでいく時間を大切にしていかなくてはいけない。
不安もある。
けど、穂乃果ちゃんとなら大丈夫な気もする
幸せにしてみせる。
けどまぁまずはデートにでも誘うところからかな
終わり