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Once upon a time

数日前、元メジャーリーガーのカル・リプケン氏らも参加する「トモダチ」プロジェクトのパーティに招かれ、アメリカ大使館に行ってきました。リプケン氏とはハワイで行われた野球教室で会って以来、約10年ぶりの再会でした。

私事はさておき、アメリカ合衆国政府とメジャーリーグベースボール(以下、MLB)が資金を集め、3月11日の震災で大きな被害を受けた石巻スタジアムを修復に動いていたという事実が発表され、大きな衝撃を受けました。

そして、ルース駐日大使やMLBジャパンのジム・スモール代表のスピーチを聴きながら、日本の野球界においてもアメリカとMLBがその存在感を増しつつある事を思い知らされました。ほんのわずかなチャンスをも生かしながら、MLBのブランドを日本に浸透させつつあるように感じました。

「ベースボール」というツールを用いて被災した地域の復興を支援する為、大金と時間をつぎ込んできたアメリカの姿を見ていると、先の大震災は(言い方は悪いかもしれませんが)アメリカにとっては大きなチャンスだったに違いありません。そして、結果的にそれらの戦略や活動はこの上ない成果をあげています。

今日、私たちの日本は国際社会において様々な結論を求められており、その一つがTPPです。そして、日本の野球界も近い将来に同様の問題に直面するだろうと推測します。MLBが支援をした子供たちがやがて大人になり、MLBというビジネスの大きさに気づくでしょう。リプケン氏のような偉人の訪問を受けた日本の球児たちの中で、MLBの存在はより大きくなっていきます。より多くの球児がMLBの試合をテレビで観戦するようになり、更には太平洋を渡ってアメリカでプレーする事を夢見るようになるでしょう。そして、MLBの増収に繋がるのです。

私は、アメリカがずる賢いと批判をしたいのではありません。自国でのMLBの活動を指をくわえて見ている事しか出来ない日本野球機構(以下、NPB)と日本プロ野球選手会の無力さを指摘したいのです。遠く海を渡ってやって来たMLBとMLB選手会は「東北地方の野球の再建」をかかげ、MLBのブランドを拡大させました。


一方、NPBは日本の野球界の発展や自らの繁栄の為に、被災地支援を通じてどれだけの戦略を打ち立てたでしょうか。皆無に等しいと思います。NPBは、日本のトップ選手がMLBに行く事を非難しますが、本質的な問題が自らにある事に気づいていません。日本野球の発展を目指し、より魅力的なリーグを構築していけば、自ずと日本を離れる選手も減るに違いありません。デフレと円高に直面する日本経済において、スポンサーの撤退や収入の落ち込みに悩むNPBがこの先5年、10年を生き残る事ができるのか、私は危惧せざるを得ません。

今現在行われているプレーオフも、試合と試合の間に休みが入りすぎる為にファンの注目を集め続ける為の効果的なスケジュールが組まれず、テレビ中継さえされない日があります。これら一つ一つの小さな過ちが、ファンの信頼の損失に結びつくのです。

このブログを書いている今日、巨人軍の清武代表が長期にわたってNPBで権力を振るってきた渡辺氏を公共の場で非難しました。これは野球界全体に対する啓示であり、野球界の為にこのような決断をした清武氏に敬意を表します。ファンをスタジアムに呼び戻すために、野球界の制度を整え、野球という産業を立て直すリーダーをNPBは必要としています。かつて、日本においても国民的娯楽であったはずの野球が、いつの間にか退屈なものになってしまったのですから。

清武氏の行動をもって、渡辺氏の時代は終わったと確信しています。
グッドジョブ、清武さん!

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