ブログにお立ち寄りいただき
ありがとうございます。
本日はお話が持つ力について
考えたことを書こうと思います。
「かーちゃんは
ストーリーテリングの
力がないそうです。
お話を覚えるのに
何日かかっても
覚えられない、と
言ってます」
「夏前から練習してるのに
まだできないんだよね。
練習しているところも
あまり見ないんだけど」
「でしょ、でしょ!
なのに私には
練習しなさい、勉強しなさい、
漢字は書かずに覚えなさい、
なんていうんだよ!」
「
ちゃん、
字を書くの嫌いだから
ちょうどいいんじゃない?」
「なんか勝手なこと言ってるけど
キミたちも寝る前にお話を聞くようになって
何年になる?」
「何年だろ?
ウチはいつも
かーちゃんがしてたよね」
「お話を読んでくれるのか
かーちゃんが寝ちゃうのを見てるのか
わかんないけどね」
「転がって本を読んでると
寝ちゃうんだってば!」
「お話を聞いていると
良く寝られるかもしれません。
面白いお話だと
もっといいかもしれません」
「面白い、っていっても
落語みたいなものは
面白すぎて
寝られないんじゃない?」
「うまい人の落語ならね。
かーちゃんが読む、
落語絵本くらいなら
大丈夫です!」
(トホホ)
「そうそう、お話もね
いろいろあるけど
この間読んでくれた
『ギアッコ少年と豆』は
面白かったよ!
前読んでくれた時より
(読みが)上手になってたし
イメージしやすくなってた!」
「ほめてくれてありがとね」
「あれは、演出がきちんとなされている
話で、
語っていくと、うまい下手が
はっきりわかるんだよね。
アタシはやりませんけど!」
(やりません、じゃなくて
やれません、でしょ・・・)
「散々同じ話聞いても
昔話は飽きないんじゃない?」
「えー
飽きるけど」
「うん」
「絵本は何回も読む、
というのは
限られちゃうけど
昔話の本は
結構、読み込んでるじゃん?」
「だって、ほかの本は
飽きちゃったんだもん」
「昔話の本なら
たくさんお話が載ってるし
面白いから」
「上手な人が
お話してくれるなら
飽きないよ。
かーちゃんは練習が足りません!
いつも私に言うじゃん!」
(えーん)
(勝った!)
「同じお話でも
違う人が話すと違う話のように
聞こえるし
面白いところも違うの。
ストーリテリングは
そこが面白いなあ、と
思ったことがあるの。
だから、かーちゃん、
練習してね!」
「じゃあ、練習するから
聞いてくれる?」
「それはいや!」
「なんてひどい!」
「しょーがないから
一回くらいは聞いてもいいよ」
「だからおかしはたくさん
食べてもいい?」
何度聞いても飽きないのが
お話の持つ力だと思います。
お話の世界を共有することで
子どもから大人へなっていく、
世間の様々なことを
知っていく、そんな側面もあるのだ、
と思うのです。
大人のずるい面、怖い面も
オブラートにくるんで
子どもに知らせることができるのも
お話の力でしょう。
そして何より、
子どもが大好きな人から聞くお話は
子どもの世界を鮮やかに
やわらかく彩ってくれる。
私自身は親からお話を聞いて
育ったわけではありません。
母親はいつも内職をしていたし
父親は仕事関係の勉強をしていました。
かなり大きくなっても
寝るときに寂しい思いは
していたように思います。
だから、
成長した子どもから
「お話よんで!」
と言われるのは
ちょっとうれしいのです。
子どものときの私が
言いたかったことだから。
子どもがそれを代弁してくれて
いるような気がするのです。
今は
大きくなった子どもたちに
大人向きの絵本を選ぶ
楽しみもあります。
(難しいことも多いですが)
選ぶ時間がないときは
子どもが選んだ本や
自分の好きな本を
読むのもまた、楽しいのです。
「読みながら寝落ちしている
かーちゃんのお世話をするのは
とっても大変です
読んでくれるのはありがたいけど
子どもの苦労も
たまには考えてほしいと思います」
「本日もお読みいただき、
ありがとうございます」