減塩記事   1

減塩記事3



<日本人の減塩>
中日新聞  2016/9/5

日本人の減塩はさほど進んでないことがわかってきた。食文化が変化し、原因とされたみそ汁や
漬物だけの問題でなくなったらしい。関係者は原因となる食品、植生価値の実態把握が先決だとして
調査。年代別に違う取り組みが必要なことや 食習慣に原因があることを明らかにし、戦略を練り直している。


 
 東京大の佐々木敏教授(栄養学)「日本で何からどのくらいの塩をとっているか、実態把握が遅れていた。」と話す。
 2014年の国民健康・栄養調査では食塩の摂取量は一日当たり10.0グラム。
04年の11.2グラムから減ってはいるが、あくまで食事の記録に基づく数字だ。
 一日の摂取エネルギー量はここ40年で15%以上減っており、食事が減った分を考えれば、減塩習慣は根付いていない。
 佐々木さんは13年、全国の栄養士と協力し、健康な人の同意を得て 連続24時間の尿を2回ためてもらい、ナトリウム排出量を正確に測った。摂取量を知る、最も厳密な方法だ。あわせて4日分の食事を小皿のしょうゆに至るまで詳細に記録してもらい。食べ物ごとに摂取量をわりだした。
 結果は男女計760人で一日に男性14.0グラム、女性11.8グラム。
 国の目標の男性8グラム未満、女性7グラム未満には及ばず、世界保健機関(WHO)の目標である、5グラム未満には程遠かった。
 食品別の内訳は、調味料やパン、麺類、加工食品などが高い割合を占めた。特に醤油、塩、みそなどが上位。個々の食品でなく、「味付けや食べ方」の問題が浮上した。
 新潟県が進める県民運動「減塩ルネサンス」の独自調査もそれを裏付ける。09年からの運動期間中、栄養指導や生活改善を強化したものの、塩の効果を減らすこうかは限定的だった。
 ナトリウムの排出を促す カリウムを多く含む野菜や果物の摂取も増えなかった。
 村山伸子新潟県立大教授(公衆栄養学)らは、県内の管理栄養士、保健師らの協力で、住民が
何から塩を取り、どんな食習慣がとりすぎにつながるか、一から調査をやり直した。その結果、
年代別で食習慣の特徴がはっきりと表れた。
 働き盛りの20代~50代ではラーメンやそば、うどん、カレーライスといった 味のついた主食、食器一つで済む食事の頻度が塩の取りすぎに関係していた。弁当とカップ麺、チャーハンとラーメンのような<主食重ね>も目立った。店や製品で大差があるが、ラーメン一杯には 
6~7グラム、カレーライス一杯には 2~4グラムの塩が含まれるとされる。
 一方、自宅で食べることが多い60代以上では、煮物や漬物の皿数、種類が塩分摂取量に関係し、調理や献立の問題が中心だと分かった。
 新潟県は結果をまとめ、塩の取りすぎにつながる10の食習慣をパンフレットに載せた。さらに
働き盛りの減塩対策として、社員食堂や給食、弁当の業者に減塩とともに野菜や果物の品数を増やすように働きかけている。また、家庭で購入する加工食品にも課題があるとして、県内の食品産業にも 減塩への協力を呼び掛けた。
 佐々木さんは「高血圧は健康に重大な影響がある。しかし、人の味覚は大昔から 体に必要な塩をおいしいと感じられるようにできている。減塩目標を達成するには 実態を正確にとらえ、根拠に基づいた息の長いやり取りが必要だ。」と訴える。



減塩記事3


 なんかねえ、すごーーーーーく違和感があるんです、この記事。
この記事を読んでいると、食塩摂取量しか!見ていなくて、自分が機械かなにかになったような気がしました。
 日本には、一応、四季があります。
さいきんは
ちょっと、
      ・・・ちがってきているかも、
しれないのだけど、四季はまだ、健在だと思います。
この、四季 いうのが曲者なんです。
夏の暑い時期に塩分5グラムの食事は、食べられないと思うんですよね。味がなくて。
もちろん、塩分制限のあるかたや、妊婦さん、塩分をコントロールしなくてはならない方、そういったかたは別です。命に触ることがありますから。
妊娠中のむくみは よくないことが多いですし、大体、妊娠中はむくみやすいので、どこの産院でも、注意はあると思います。
私も、次女のときは むくみが取れなくて、でも、塩っ辛いものが食べたくて、もんもんしてました。・・・思い出すと、なんかやだなあ。
長女のときは、むくみも何もなかったんですけどね。検診のときに、血圧や、検尿で結果が悪かったことはなかったですが。
塩分5グラムの食生活をする、ということは、次女のときの、あの思いをずっと味わうのか。

・・・(゚_゚i)


本気で、嫌かも。

ご飯にある一定の量の塩は、必要不可欠だと思うし、おいしいと思う塩の量は
基準値より多いと思っている。
もちろん、塩が多すぎるのはよくないけれど。

昔話でも、塩はたびたび登場している。
日本の昔話だと
・塩吹き臼
あとタイトルを思い出せないので、違うかもしれないのだけれど、
かますに塩を入れて運ぶ?みたいな話があったような???

日本以外だと、
・プリンの塩加減(これもタイトルはうろ覚え)
アジア地域の昔話には詳しくないのでわからないのだけれど、なにかありそう。

これらは、塩が必需品だった、ということと、人間の塩を求める気持ちを体現したものだと感じる。
それは、まったく塩味がないものは、とても食べにくい、ということ
(第2次世界大戦後の敗戦国の食事がいい例)
塩の品質が良くなくて いい塩を求めていた、ということもあるかもしれない。
塩の品質に関しては、日本だけのことかもしれないので また、機会があったら
調べてみたいのだが。

ちょっと脱線してしまったので、記事の感想に戻る。


もうひとつ、感じている違和感がある。
それは、砂糖の摂取量、脂肪の摂取量については調査していないこと。
どちらも測定しにくいもの、ということがあるが、


精製砂糖と精製油脂に関しては、なくすことは可能(ただし、完全自炊になるので、実現は難しい)だと思うから。


ただ、寂しい食卓になるとは思う。こんなことを書いていてなんだけど、
一日で挫折する自信、あります。にひひ

食習慣を考えるうえで、食塩量に着目するなら、砂糖の量、精製油脂のことも考慮しないと、片手落ちになり、違う問題が浮上してくると思うからだ。
現に 50代くらいを境に
・食習慣(修正しにくい)の問題か、
・副食の量(修正しやすい)の問題か

という違いが出てきているわけだから、これをそのままにしちゃいかんでしょ、と思うんだけどね。

食習慣、食べているものに関しては
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などを見ていると、ちょっと考えちゃうんだよね。
もちろん、こういった調査はサンプルの一つなので、深刻にとらえすぎる必要はない。
ただ、自分の口に入るまでに 食材のルートが見えないものを多く食べるようになったことは
もう少し、考える必要があると思うのだ。


記事については、日本の四季、感覚的に塩がほしくなる季節や気温、ということを
割ときっぱり無視しているような気がするので、
追記として、記録しておく。
これ、結構大事な視点だと思うんだけどね。