ウェア越しにヒヤリと冷気が肩を抱く。
藍が滲み始めた空の足下、
緊張して目覚めた筋肉を、
宥めるように回してみる。
彼此の境界、ここにいる熱。

強く風が吹いている、

を見ての感想を先日書きましたが。

公式ブログや、公式サイトの記事へのコメント、連動企画のスレッドなど、
他の人の感想を目にする機会も多く、
なんとなく目に付いたのが、

「ハイジがあれだけゴール前や途中で立ち止まってシード確保できたのが不自然」

というもの。

それまでが、外的時間流で淡々と描いてきたのに対して、
最後の最後で尺の取り方が内的時間流に切り替わった印象があったので、
そこをどう捕らえたか…で感じ方が変わるんだろうな、というのがそれを読んでの感想。

映像で何が難しいかって、この「内的時間流の表現」だと、私は思っています。
本であるなら、読むスピードは人それぞれ違い、書き込みたいものの量によって、
同じ1分でも費やす文字数が違うのが当たり前。

映像で見ると、長く感じるか短く感じるかの個人差はあっても、1分は1分。

内側と外側の時間の流れを同期させない為に、カットイン、フラッシュバック、無音、モノローグ…
(これは下手に使うとせつめい台詞に頼ったつまらないものになりがち)
色々な手法で時間流を分断する訳ですが、
駅伝で走っている最中の緊張感を損なう危険もあり、表現に難しいところだったんだろうなぁ、と思います。
右足の不調を思わせるようなカットが有ればそのカットインとか、
(右足加重を避けがちとか、右側のストレッチの方が念入りとか)
方法は色々考えられるけれども、それはあの淡々とした空気が根性ものに摩り替わっていきかねない。
微妙に足をかばう走り方をして、最後の最後だけ止まってしまう、というのもありかもしれないけれど、
かばう走りというのも難しい。
そんな練習をしたら、本気で故障しかねない。

色々な選択肢の取捨選択の結果の映像であろうけれど、それは言葉で説明するものではない。

表現は、本当に「推す」か「敲く」かに迷うものの積み重ねだ、とそう思いました。
風が強く吹いている

10/31公開、三浦しをん原作の、駅伝映画です。

…というと個人的に語弊を感じてしまったり。

素材は箱根駅伝で、その素材に対して真っ向勝負をしている…
そういう意味ではとってもまじめに取り組んでいる駅伝映画。
キャストも合宿を組んだりして1000km走りこんだとか、
箱根のシーンのエキストラには、実際箱根に出た人たちが出演して、
なかなか抜かせてもらえなかったとか、
そんな裏話も聞き及び。
そして、それに納得してしまう10人走の揃いっぷりや、フォームがあり。

でも、なにより、「自分の中の情熱」に目覚めてしまった人たちの真摯さが眩しい。


自分を超える為、超えるための仲間を得るために、
周到に準備していたハイジ。
けれど、それは利用する、という計算高さとは違う、
多分、多分人に惚れたからこそ一緒にやりたいというような、情熱。
無償の愛を持った男、と書かれている記事もあったけれど、
私には自分のエゴを覚悟を持って押し通す、勁い信念をもった男、
自分の目指すものに巻き込まれてもらう為に、誠心誠意相手に尽くした、そんな風に見えた。

だから、つきあわせてすまなかったと、そんな言葉が王子のスタート前に出てきた。
(とんでもなく人たらしな、鈍感な男だと思う。)


その直向さを感じ取って、ハイジとなら、と、
普通に考えてとんでもないことなのに、さらりと巻き込まれていくアオタケの住人たち。
自分が見つけた「なにか」ではないけれど、自分にとって大切な「誰か」の為なら、
人はこんなに真っ直ぐに、取り組むことができる。そんな熱さ。


人に惹かれ、人と共有する高揚感、
孤独と孤立は違う、仲間がいるからこそ一人で思う存分力を振り絞ることができる。
アオタケで、一人きりで走ることから自分を解放していくカケル。

走ることに憑かれた男二人が出会ったことで回り始める物語。


それが必然であるなら、必然であるために、努力してきたことがあればこそ。


「走ることは、生きること。」


自分とは分かちがたい、何ものにも置き換えが利かない、なにか。
それを見つけた時、人は、こうなるんだ。
そしてそれは、人を動かす。


…そんなことを思いながら見てきました。

人生に、拗ねてる時間なんて、ない。




※   ※   ※

余談ですが。

告知ポスターの、10人が横並びに走っている写真。
全員に焦点が合っているので、
別撮りして合成しているのは間違いないと思いますが、
これはもうひとつのメッセージにもなっているように思います。

この映画はハイジとカケルの出会いをきっかけに、
二人を中心に、話が表層で動き出しますが。
一人一人が、
人生の中心、
フォーカスされる存在である。
そんなメッセージ。




゜・+。..・ caelum et terram ..。o+゜-20091031144506.jpg


新宿 タイニィアリスにて、劇観賞。

客席と舞台との高さがフラットで、距離感近い。
前から2列目、座席は座イスで、うっかりショートブーツでどう座ろうか悩んだ末、胡坐。
当日ワンピースでしたが、楽が一番。
さすがに結跏趺坐って訳にはいきませんから、ブーツでは。

タイトルは

「八つ当たりにちょうどいい顔」。


気分があんまりささくれていたので、

気分転換にナシゴレンを食べに足を伸ばしたら、満席。

回れ右してロコモコを食べに、行列。


…とはいえ、お一人様はカウンターの隙間に紛れ込めて、ちょっと早めの着席ができました。
ぼ~~~っとしながらオーダーとりを待ち、
ぼ~~~っと食事をしても時間内で帰ってこれたので、
なかなかいい按配。

どうせならこのまま脱走で散歩に行きたいようなお天気です。



…全力投球できる何かが欲しい…。
最近、小出恵介が好き。と言ったら、

友人に
「あんたの渋好みは一生治らないと思っていたのに!」
と言われてしまいました。

でもですね。
昔から、舞台をメインにしているか、時代劇OKの声の通り・座りのいいタイプが好きだったんです。

声なら、中田浩二さんとか。津嘉山正種さんとか。
森山周一郎さんとか。
役所広司さんとか、中井喜一…。

硬骨漢、穏和そうなのに胆が据わっている、そんな役が似合うタイプ。

優しげな役をやりながら、ふとした表情にそんなものを感じたら、先が気になってしょうがない。
高校生の時に寺山修司に傾倒していたという辺り、
とっても親しみ感じたり。
アングラの持つマグマっぽい怖さ、熱さがみれそうで。

バラエティ見る限り、反応いいし、真っ向勝負な受け答えが面白い。

若手の甘さがあまり感じられないけど、交わす技術で逃げる感じもない。

こういうのが育っている処は、是非見届けないと面白くない。

…と、思ってしまったんですね。

頭のいい、感性と計算でバランスをとれるタイプな気がする。

こういう人は急発進することも多いから、わくわくします。

次はどうなるのか?



自分の研修は、稟議決裁をもらってから自分で申し込むことになっている、ここ。

個人名で、コンビニ納付を選択してしまい、更に期限が明日、という人がおり、
小口現金がないので上に確認して立て替えて支払ってきた。

…領収書が個人名だから、振込精算先は申込者にしろと指示が出た。


払ったの私ですが?


個人的な貸し借りにしろと?!


……(>_<)