大手企業で係長として働く30代女性管理職。

オーストラリアで現地採用として働く20代旅行代理店社員。

メーリングリストがきっかけで、やり取りを始めた二人のそれぞれの視点で、描かれていく話。
自己評価と、他者評価の食い違いが、エピソードエピソードで浮かび上がって、
その食い違い方が人の視線は意外にも暖かく優しいものかも、
そんな風に仕事に疲れたワーキングガールに元気をくれる話。

と書くと、固いですね~。

私は憎まれ役、と居直りながら内心徹しきれず、不安定な30代、

文面から可哀想なオバチャン、と思いきや、バリキャリ高給とりと知ってショックを受ける20代。

「無防備な文章」を送ってしまう翔子さんの、大人の顔と女の可愛さ。
その文章に、「親切な人」についなってしまう愛美の、コンプレックスと、やっぱり可愛さ。

女同士って年齢違ってもいいかも、と思ってしまった小説。

べたべたしない、でもなんとなくいい感じでつながった感が、いい読後感をくれました。
この人の他の小説も、読みたいかな。

ワーキングガール・ウォーズ (新潮文庫)/柴田 よしき

¥580
Amazon.co.jp