忙しくて久々の更新になってしまいました。
ひと月程前ですが、東京国立博物館へ誕生!中国文明展に行ってきました。
今何かと世間を騒がせている中国ですが、展示されているものは中国でも国宝級の逸品ばかりでした。
■超古代装飾品
BC17~16世紀くらいのものだそうです。
以前、夏王朝は幻の王朝でしかなかったのですが、発掘が進むにつれて現在は中国最初の王朝としてその存在が確立されています。
展示品はトルコ石を合わせて作られています。
どうやって使用していたのかは不明のようです。
■青銅器
青銅器は当時『金』と呼ばれていました。
鋳造当時は金色をしていたためでしょうね。
商時代 BC13~12世紀
商王朝は殷とも呼ばれています。
70センチくらいある大きなものです。
これもかんり大きなものです。
ライトアップで黄金に輝いていました。
当時は黄金色に輝いていたのでしょう!
九鼎、八簋、九鬲、方壺 ※他サイトより引用
春秋時代(鄭国) BC7~6世紀
鄭は周王朝の王族が建国した中原の国で春秋時代最初の覇者です。
しかし、覇権を失った後は台頭してきた晋と楚の二大超大国の狭間で急速に弱体化し、BC375年に韓に滅ぼされました。
出土したこの青銅器はセットで出土したそうです。
きっと華やかな宴の席で使われていたのでしょうね!
こんなにたくさん一堂に見たのは初めてで衝撃でした。
編鐘 ※他サイトより引用
春秋時代(許国) BC6世紀
これは古代の楽器です。
一堂に吊るして合奏していたものと思われます。
日本の弥生時代出土の銅鐸も祭事の際に使用していたようですが、楽器のように鳴らしていたのかもしれませんね!
たんくさん並んでいてこれまたビックリでした。
■ミイラ
前漢時代の貴族のミイラで翡翠で覆われています。
現存している金縷玉衣の中でも超一級品です。
翡翠の中身は長い歴史の中で肉体は完全に風化して空っぽだそうです。
しかし、このミイラが発するオーラは身震いするほど強烈な光が感じられました。
まさかこれを東京で見らるとは!
■玉壁
※他サイトより引用
展示会には様々な玉が展示されえていました。
紀元前のものがこんなにも白く保存されているのだから驚きです。
王族や貴族が紐で吊るして腰にぶら下げていたのでしょうね。
そういえば北京オリンピックのメダルもこのデザインでしたね!
※ちょっと豆知識
和氏の璧
中国で一番有名な玉壁といえば戦国時代の和氏の璧です。
秦と趙の間で外交問題にまでなった宝物です。
秦は和氏の璧欲しさに趙に対して15の城と交換条件まで出しました。
『完璧』という言葉は、趙の使者となった後の宰相藺相如が15の城と交換がなされなければ壁を完うして帰る(壁を必ず持ち帰る)と言ったことが語源です。
この和氏の璧は中国を統一した秦の始皇帝によって玉璽に作り変えられたと言われており、残念ながら現存しません。
■現在の展覧会
今この展覧会は九州国立博物館が開催されており、来年の4月からは奈良国立博物館で開催される予定です。
ただ、尖閣問題で日中両国の関係が揺れる今、今後中国がどういう出方をするか予断を許さない状況にあるので、興味のある方は極力今のうちに見ておいた方がよいかと思われます。
■最後に一言
昔の中国というのは悠久の歴史をもつ文化と孔子が確立した儒学の礼節を備えた偉大な国家でした。
日本はその先進的な文化に憧れ、政治形態や学問を学び国家を発展させてきました。
しかし、共産党が一党独裁を確立してからは過去の偉大な文化を否定し、特に文化大革命によって礼節は完全に死に絶えてしまいました。
代わって出てきたのは密告や拝金主義、偏った個人主義やマナーの欠如などです。
今や中国という国は欲望の塊が巨大に膨れ上がり、歯止めが利かない状況となっています。
そのような国の行きつく先は過去の歴史からも大方想像出来るのではないでしょうか!?
現在の中国は春秋・戦国時代で言えば虎狼の国と呼ばれていた秦のようですね。
秦は全国を統一しましたが、始皇帝の死後間もなく滅んでしまいました。
自分達の行っている悪政や世界中に迷惑をかけている状況に気が付かなければ近いうち大変なことになるでしょう。
今はバブルで浮かれているかもしれませんが、世界中を敵にまわしている現況ではバブルが弾けた後は誰も助けてくれません。
気づくなら今しかありません。