今年も半分が過ぎました。人それぞれに早い、遅いの感じ方は異なってはいるのですが、何か目的をもってその時を待ち続けていると、なかなか時間の経つのが遅くなります。エレベーターが下りてくるまでの時間も、体の痛みがなくなるまでの時間、相手に対する期待が充足されるまで、世界に平和がもたらされるまで。自分が左右することができないものに対して、すなわち世の中のほぼすべてのことに対して、欲求不満を抱いてしまいます。便利な世の中になって、偽りの自己愛的万能感に生きている現代人は、現実には、この欲求不満を常に抱えていることになります。時間を止めるには、自分の時間、自分に向かう時間をもつことです。過去と未来をつなぐ、現在のこの一瞬を生きることで、日常の時間の連鎖を断ち切ることができます。これが、解脱といわれるものではないかと思われます。過去に縛られることがなく、未来にとらわれることもない、絶対の今の自由、超越的な体験でもあり、永遠の時を、この一瞬に生きることになるのだろうと思われます。我々、凡人は、この一瞬を気付かずに、すぐに過去と未来へ落ちていきます。神の似姿を目にできないのと同様、永遠を見ることに私たちの精神は耐えられず、日常の惰性を生きているようです。
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