日々、引っ越し準備。
ここに越した時は、まだバリバリ仕事をしていた。

6年の間に、私は様変わりした。
心身は崩壊し、障害者となった。

その頃は予想もしなかった。
何度も落ちたロフト。
今は恐怖でしかない。

新居探しも、様変わり。
あちこち、不動産会社を回ったが、障害者と言うだけで門前払いの連続だった。

世間の風当たりは冷たく、
好きで障害者になった訳でもなく、心安らぐこともない。

やっと、引っ越しにこぎ着けた。
費用の膨大さ。
補助もない。

出来るだけ自力でと、荷造りしながら直ぐ疲労する。
体の動かない、昼の時間。
不便きわまりない。
コツコツ、コツコツ、1ヶ月前から準備。

もう少しだ。

つみあがった段ボール、びっしり書き込まれた、カレンダー。

よくやってきた。
自分をほめたい。


薬が無くなり、頭の中で音がする。
動かない体。

かつて、人生をかえた人を想う。
大きく腕を広げ、私を受け止めてくれた。
お互いに、よく話をした。
自身を追い詰めることはあっても、人を追い詰めない人だった。

私の知らないこと、沢山くれて、好奇心旺盛なわたしを満たしてくれた。

奢りを知らず、常に『自分は未熟だ』と言っていた。

彼は、わたしを置き去りにしなかった。

去ったのは、彼ではなく私の方だ。

彼を、私の元に留まらせてはいけないと、決めたのは私。

私は大丈夫だと思っていたから。

仕事、人間関係。
闘いつづけた。
私の中の彼から逃げる為に。

大丈夫ではなかったのだ。

過信。


気がつけば、世間の中で破滅していた。

精神科医に、既に心まで崩壊していると指摘された。

分からなかったのだ、本当に。

彼は、私を許さないだろう。
戻ることも、戻るつもりもない。

この痛みも、辛さも、私の『過信』が招いたもの。


心の中の固まりは、冷たく、重く。

今までも、これからも大きさを増し、溶けることは無いのだろう。



あなたは
追い詰め上手

わたしは
追い詰められ
薬でやり過ごす

大きく腕を広げ
あなたを受け止める


好きだから?

わたしの『好き』は
もしかしたら


錯覚?