たとえば「コケる」、ということがマイナスだとすると、それがマイナスだけに終わるかと言えば、コケると「大丈夫?」と手を差し伸べてくれる人が現れる。
要するに、「コケる」ということは、相手の力を引き出すことでもあるわけです。
それが、しっかりした人間関係、信頼関係が築き上げられたところでは、助けるときに出す力が、お互いがプラスに共鳴する方向に廻り出し、失敗を恐れずに自分の全力の力で事にあたっていけるようになる。
影で「バカねあの人・・」、と言われるような関係のときは、もうコケるのが怖くて、萎縮して自分の力を出すよりもコケないようにとか、コケたときの言い訳ばかりが頭に浮かぶ。
コケてもしっかりとフォローが出来る、そうやって与えられた仕事をこなしていける人間関係の築けたチームは、自分の役割りを果たすことでチームにも貢献し、そこに「幸せ」を感じ、それは周りで見ている人達にも伝わって、良質の力が集まってくる。
実際はそんなに簡単なものではないでしょうが、いわゆる「プラスアルファの力が出る循環で廻りだす」、というのはそういうことではないかと思います。
何が言いたいのかというと、欠点や失敗等々といったものは、単にマイナスだけで終るものではない・・、と自分は思うのです。
進む方向がしっかりしていれば、相手の力を引き出し、自分も応えようと努力し、信頼関係を深め、より高い次元の世界に、幸せを感じながら進んでいける。
落ち度があったからといって、(それはもちろんいけないことでしょうが)、立ち上がることが出来ないくらい叩きのめす今の日本の風潮を見ると、自分はマイナスがマイナスの力を引き出すドツボの循環にはまっていくような気がして、ちょっと気分が滅入ってきます。