合戦小屋から霧雨になったので、
上だけカッパを着て、登りました。
このあたりから、やっとちょっと木の種類などが変わってきました。
お花も増えてきました。
 
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旦那は「もうすぐだ。」とか「小屋が見えた。」とか言いますが、
私は、いやいやその言葉にだまされないぞ・・・っと。
そういう甘い言葉についつい油断して、自分のイメージと違うことが
多々あるからです。
 
どなたかのブログなどに、小屋が見えてからが長い。
最後の最後がつらいなど・・・、書いてあるのを見てるからです。
 
黙々と一歩一歩、下を見て相変わらずがんばります。
道端にお花が多くなりました。
小雨が降っているので、カメラを出すのもどうかな・・と、
思いましたが、明日がじゃんじゃん降りなら、もっとカメラを出せない。
後でとか、また帰りに・・とかで結局撮れないことも多々。
今までの経験からも、思った時を逃しては後悔する。
 
めんどうだけれど、カッパの中からカメラを撮りだして写しますよー。
だって、遠くの景色はくもりくもりくもりくもりくもりくもりくもりでさっぱりですもの。
せめて近くのお花くらい、撮っておかなくては、
写真そのものが・・・・ない・・っていう状態なのでありまして。
 
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そ・そしてついに燕山荘(えんざんそう)到着。
12時半ごろでしたか・・。
限界です。
 
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実はこの写真は翌日の朝。
到着した時はすでに、カッパの奥からカメラを取り出すっていう余裕もなく、
それこそ、また明日撮れるという確信もあったので、
とりあえず、小屋中へなだれ込んだのでありました。
 
さあて、ここの山荘は人気№ワンの所でありますよ。
テレビにも出ていましたよ。
おしゃれですよ。
だから燕岳登山を計画したってのもありますよ。
 
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でもね、着いたとたん、ほーーっとしたんでしょうね。
緊張していた頭の血管がゆるんでね、拡張、収縮したんでしょう。
ひと眠りっていうか横になっていると、本格的頭痛の気配。
朝も薬、飲んできたけど、ついに抑えられない感じ。
 
うう、こ・これはいつもの私独特の頭痛だ・・。
このままいくと、いつものゲボゲボに進む・・・。
こんな所で、山小屋のトイレで、
便器かかえて何時間もこもるのは耐えられない。
水も地上のトイレのようにジャージャカ流せない。
臭いにもきっと耐えられない。
どうしよう・・・・・。
恐怖がはしる。
 
だ・旦那に、相談・・と思いきや、
すでに熟睡状態。
ううぅぅぅぅ・・・・・、だめだーーーーー
 
とりあえず、夕食は食べられない。
人気№1の小屋の夕食・・・。
何のために登ってきたのか・・・・。
いろいろ思いはめぐるが、とりあえず夕食キャンセルに。
 
「すみません。キャンセルできますか?」
「はい。できますよ。一人ですね。」
「どうされました?」
「頭痛で・・・。」
「高山病なら水分とって、横になるとかえってひどくなりますよ。」
「はい。よろしくお願いします。」
 
いや、これは高山病とかの頭痛じゃない・・。
いつもの持病的頭痛だ・・・。
吐き気がしたら、すぐにトイレへ駆け込めるように、
ナイロン袋や、コップ、顔や涙を拭くタオルなど、
セットを準備して、どうしよう・・・どうしよう・・・と横になる。
 
首や肩をマッサージしてほしいけれど、
ほっんとに旦那、いつになく熟睡している。
夕食の5時半までしっかり寝て、
「わたし、頭痛で夕食キャンセルしたから、一人で食べてね。」
「よく寝てたね。私の出入りにも気づかずに。」
「うん、気持ちよかった。熟睡できたよ。」と・・・。
 
いまいち、私の頭痛感や恐怖感やらは伝わりませんが・・。
しようがありません。
せっかくの登山中に気分的にも迷惑かけるのですから。
 
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日常なら、せっかく買ってもらったマッサージ器があるので、
旦那に頼みませんが、
ここではいうてられません。
「首もんで・・、肩もんで・・・。」と必死です。
 
ようやく旦那にもこの切羽詰まり感が伝わったのか、
何回も「マッサージしようか?」と。
もうもう、甘えまくりました。
 
おかげで、ゲボゲボにまでは至らず、
一晩、寝続けたら、なんとか気分快復。
忘れてかけていた自分の微妙な体力・・、
微妙な身体の調整を反省しました。
 
せっかくの人気ナンバーワンの小屋で、
いくら人気ナンバーワンでもここは山小屋、救急車も何もきません。
とりあえず下りなければ・・・。
明日、どうなるんだろう・・、下りられるのか。
トタン屋根にひびく雨の音を聞きながら、
悲惨な一夜を明かしたのでありました。