某日、新聞に掲載されていた話
 
 
ある酒蔵の社長が

フランス料理の有名シェフに

日本酒に合う料理と

それぞれの料理に合う日本酒を振る舞われた・・・

という記事があった
 

「西欧ではボトルで注文しないので

一皿ごとに合うお酒を提供しては?」

とシェフが提案し

酒と料理の相性も

日欧で好みが違うと指摘した

・・・ということだ
 

しかし
 
わかっていることではあるが・・・
 
西欧人への日本酒と料理の相性の提案は難しいと思いますよ
 
 
だって日本酒と料理とのマリアージュを語るなら
 
燗酒でしょう!
 
冷酒じゃマリアージュは難しい!


でも西洋でワインを温めて呑む文化ってほとんどないものね
 
スパイスをいっぱい効かせて呑むグリュワインぐらいかな?
 

どうやって日本酒をふるまったかの記載はなかったが・・・
 
想像するに
 
フルーティな香りのする大吟醸酒をキンキンに冷やして

ワイングラスで振る舞ったのではないか?・・・
 
おそらく燗酒を振る舞うことはしてないでしょうね
 
 
華やかな香りの大吟醸酒って
 
食前酒として単独で呑むもので
 
ワインでいえば
 
貴腐ワインやスパークリングワイン系だよね
 
料理に合わせて呑むことを前提に造られる食中酒のワインとは
 
比較対象にならない
 
食中酒ワインの複雑な酸やミネラルの質とは

全く別物だし・・・
 

華やかな大吟醸酒が料理にマリアージュできないのは

あのプンプンする品の良い?香り(吟醸香)と
 
温度が低すぎるからだ
 
 
カプロン酸エチル(吟醸香)のたちすぎる大吟醸は
 
冷やしてしか呑めない
 
言い換えると、燗酒では呑めない
 
そんな日本酒としての価値が半分しかない日本酒を
 
日本の代表選手にすることは止めましょうよ
 
(燗につけると、吟醸香が一段と高まり、鼻がもげそうになり呑めないってこと)

 
食中酒として日本酒を料理にマリアージュさせるなら

やっぱり燗でしょう!


まず最初に

西欧の人には

純米酒を温めて燗で呑む文化・・・

すなわち純米燗の文化を広めていくべきだと思う

そうじゃなきゃ純米酒は永遠に理解されないだろうね
 
純米酒なら燗つけても
 
醸造用アルコールを添加した日本酒のようにツーンとくる
 
アルコール臭はたたないし
 
西欧人にもとっつきやすいと思う


やっぱり純米酒の良さは
 
冷やから燗まで
幅広い温度帯で愉しめることであり

特に40~60度に温めると最高のポテンシャルを発揮すること・・・

ここがワインと決定的に違うところだとアピールすべきだ!


というのも、この温度帯で人間の味覚は
 
日本酒の旨味や甘味を最大限に感じられるためだ
 
例えば
 
アイスクリームが溶けて温まると甘すぎて食べれない
 
あるいは
 
カレーライスは、温かいときは辛さと同時に甘味・旨味が感じられ美味しいが
 
冷えると辛さばかりが際立ち食べられない
 
そんな経験は皆さんしたことがあると思う
 
 
そう言った人間の味覚的特徴も踏まえたうえで
 
日本酒がワインに対抗し、特徴をだせるところ・・・
 
料理ともマリアージュできる呑み方
 
それが燗酒の文化だ
 
 
やっぱり日本酒はワイングラスには合わない

「お猪口」や「盃」で温めて呑むものだ・・・

と西欧の人の潜在意識に植え付けるべきやね


この記事を読んで

日本酒を呑ませる温度帯の記載がなかったので

こんなことを連想してしまった次第です 
(ーー;)
 
 
熱燗にしてもへこたれない
 
そんな完全発酵の強い造りの本物の純米酒を
 
海外にも広めたいものだ