投球方法はいろいろありますし、正解は1つではなくいくつかあるかと思います。
力一杯投げるのも有りだし、セオリーを外れた投げ方も有りだと思います。
ボウリングにはフィギュアスケートのように芸術点のようなものはなく、シンプルにピンを倒せば良い競技です。
自分の目指すものに向かっていれば自分にとってそれが正解だと思います。
先ずは自分がどうしたいかを明確にすることが大切だです。楽しむことを優先することも大事だし、また競技として投げてる方もみえるでしょう。
私の場合はプロボウラーですので競技性が強く、若い時は時には力づくでの投球もありました。歳を重ねるごとに力づくでの投球は無理になってきましたし、リスタイ禁止を境に故障をしない投球がしたいと思うようになり思い切ったフォームに改造することにしました。
ついた癖は頑固なものでなかなかフォーム改造に苦労してきました。そこでいろいろなセミナーを聞くようになり、時間はかかりましたが何とか形らしくはなってきました。
その中で先日私が企画してお呼びした有元プロコーチの「有元メソッドセミナー」の「投球動作セミナー」は腑に落ちることがあり、今まで勉強してきた体の動きや仕組みを理解した上で取り入れてみると、自然と繋がるようになり自分の中ではかえってシンプルな動きになりました。
実際に投球した動画を見てみると、今までよりも連動性が見られ余分な力は入りづらくなってきました。
体自体は楽になり、力を入れてる訳ではないのに球の強さが劣ることはなく、スイングの歪みも少なくなりコントロールもしやすくなってきました。
ずっとリリースに取り組みたかったのですが、フォームの連動性がなかなか安定せずに今までの癖が邪魔をすぐにしてしまうために、10球投げて1球回転のかかるリリースが出来ても再現性がなければスコアに繋がらないのでほとんど取り組んできませんでした。
私にとっては今回の「投球動作セミナー」は非常に参考になる部分があり、とにかく余分なことをやめてボールが振れるのに抵抗しない、任せるとフォームは自然と改善方向に進むということです。
そのためには体の仕組みや連動性、余分な力が入りづらい体のポジションを知ること、そしてある感覚に刺激を与えることが上達するには早道だと思います。
上手くいかないのはそれぞれの癖がついてしまった動きに対して、連動性がない中で余分な力を入れて修正をかけてしまうので悪い部分の上塗りになりかねないということです。
余分な力が入りづらい体のポジションをサポートしてくれるのがインソールの役割の1つになります。
インソールが無くても自然にその形になれる人は必要ないのかもしれません。天才肌の方はおそらくそうではないでしょうか。
いろいろな考え方があると思いますので、それぞれが納得いく方法を取り入れていただければ良いかと思います。今私が実際に行っている方法がベストではないかもしれませんし、新たな理論がでてくるかもしれません。どんな競技でもそうですし。
ただ現時点では1番おすすめできる方法ですし、とにかく余分な力を使わないから楽で、逆に投げてて物足りない位の感覚です。この物足りない感覚までできると初めて理解できるのですが、これにたどり着けないと辞めてしまってまた力で投げてしまいコントロールを失ってしまうことになるのではないかと思います。
野球のように軽いボールを投げる場合は言葉的には「投げる」。ボウリングは重たいボールを投げるですが、重たいボールを投げてしまっては体にめちゃめちゃ負担がかかります。「投げる」のではなく「転がす」。「落下運動」「重力に逆らわない」。
ここがキーポイントになるかと思います。
「転がす」「落下運動」「重力に逆らわない」そして「余分なことをしない」。そうすると違った感覚を手にできるかもしれません。