産経新聞もとうとう御陀仏か？
図表の誤魔化しに、誰も気付かないとでも思っているのでしょうか？

産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110428/trd11042823060023-n1.htm
2011.4.28 22:56
(抜粋)
東京電力福島第１原発の事故で現在、東京の地表から検出される放射性物質（放射能）の量は事故前の数万倍に上る。しかし１９６０年代初頭にも、海外の核実験の影響で、日本でも同レベルの放射性物質が検出されていた。それでも健康被害が生じたことを示すデータはなく、専門家は「過度な心配は不要だ」との見方を示している。（小野田雄一）

この指摘に対し、同研究所は「長寿になるほど、がんの発症率は上がる。がんは複合的な要因で発症するが、がんが増えた一番の理由は、日本人が長寿化したためだと考えられる」と否定。その上で「ストレスがたまると免疫機能が低下し、がんなどの発症率が上がってしまう。神経質になりすぎるのも禁物だ」と過度の警戒に注意を促している。

本当か？
添付されている図表には、“月別推移”という表題なのに横軸は５年毎にしか表示が無い＝横軸を圧縮させている。
縦軸の等間隔で割り当てられた目盛が均等になっていない→例えば１～10の目盛幅と10～100の目盛幅が同じで100～1,000までもが同じ＝目盛り幅は同じでも１の位毎・10の位毎・100の位毎で、目盛の意味するところが異なっている。

これは明らかにmisleadを招くし、「影響がない」というならば悪意があります。

縦軸の目盛を総て1の位毎の目盛で統一し横軸を月単位で値が確認出来る程度にすれば、如何にChernobylの値が突出し更に今回のFukushimaの値がとてつもない突出を示しているかが判るでしょう。

癌の発症には確かに複合要因の側面がありますが、“日本人が長寿化したため”とするならば今後期高齢者で自宅居住なり施設入所・医療機関入院で癌が主病名の症例はもっと多くないと、オカシイですね。
年代毎の平均寿命や平均余命は変わっている。

CTBTに核保有国の核実験を世界地図に時系列と共に現していく動画があります。
公式HPで視聴可能ですが、動画siteにも複数うｐされてるのでYouTubeのを貼ります。

確かに'50年代半ばから凄い勢いで米国を中心に核実験が行われて、'60年代に入っても凄まじい。
Chernobyl除けば'63年の１ヶ月550~~Bq/m3~~Bq/m2が最高値のようですが、「凄まじい核実験の割には高くなっていない」という見方も出来ます。
何よりFukushimaは“1,000～10,000”の間の10,000に近い位置です。
その上、cesium137(セシウム137)だけでなくstrontium90(ストロンチウム90)も測定してきているのに、今回には表示がありません。

納得行かないですね。

自然放射線量にstrontium90は含まれません。
元々放射線量が高い地域は花崗岩由来のuranium(ウラン)・thorium(トリウム)・Kalium40(カリウム40)・cesium(セシウム)です。

花崗岩分布

それに今回のFukushimaに由来する放射線物質が加わるのです。
放射線障害は感染症では無く生活習慣病のimageを持ってみるとイイかもしれません。
生活習慣病は日頃の生活行動の結果として発症したり発病します。

放射性物質を体内に蓄積して内部被曝を起こし続ければ、様々な障害が人体に起きるのです。

ウラン

トリウム

カリウム40

セシウム

福島県の太平洋沿岸側に２箇所自然放射線量が高くなっていますが、それはthoriumとKalium40であり、しかも福島第１原子力発電所の場所には一致しません。
元々自然放射線量が高い地域に居住する人は、年間許容被曝量が低い地域の人より少なく見積もって対応した方が無難だと思います。

“東京の放射性物質降下量”推移の図表考察。