日生劇場にて
原作:江戸川乱歩
脚本:三島由紀夫
演出:デヴィット・ルヴォー
出演:中谷美紀、井上芳雄、相楽樹、朝海ひかる、たかお鷹、成河
今回は、二階席からの観劇でした。
日生劇場の二階席は、舞台全体の奥行まで見渡せて、良いです。
オープニングの演出から、大好きなパターンで、一気に耽美な世界観に誘われます。
なんといっても、中谷さん
容姿の美しさはもちろん、低音ボイスも魅力的。
難解でひたすらに長い三島戯曲を、完全にご自分のものにしていました。
これが、真の女優というのでしょう
セクシーな衣装も見事に着こなしていました。
芳雄さんはスタイル抜群で爽やか
劇場全体を包み込む美声はさすがです。
私の中の明智は、もっとねっとりとした色気があってもいいかとも
思いましたが、さらっと演じる芳雄さんは、完全に中谷さんをたてているように感じました。
成河さんは、過去や裏を持つ男を演じさせたら天下逸品
あと、黒蜥蜴ダンサー達がとても良かったです。
江戸川乱歩のミステリー要素よりも、三島文学のエロティシズムを
強く感じられる、成熟した舞台でした