「王様の仕立て屋」という漫画があります。大河原遁さんの作品で、かつて週刊少年ジャンプで「かおす寒鰤屋」という作品を連載されておりました。
学生の頃に読んだ「かおす寒鰤屋」のころからキャラの独特なセリフ回しなどが大好きで、連載打ち切りになった時には非常に残念でした。内容が骨董などを扱ったものだったので、内容がよくても読者層が合わなかったのかもしれません。
特に第2話「楽ノンコウ」と第4話「一乗歳寒二雅図鐔」の話が好き。
2話の楽柳師匠の最期まで高座に向かう生き様がとてもよかった。ラストシーンで駆馬が「濡れるのも風情だ」と去っていく後姿も印象的。
4話の駆馬の語る「数百万だろうと食える分だろうとお金を受け取った以上それは立派な商品です ある意味で職人さんは商人以上に己の作品に責任を感じていただきたい」という台詞には感服したものです。
さて、話を戻して「王様の仕立て屋」。紀伊国屋から最新5巻の電子書籍版配信のメールが届いたので早速購入して読みました。
伝説の仕立て屋と呼ばれたマリオ・サントリヨの唯一の弟子である織部悠がその技術と服飾に関する深い知識を駆使して顧客の人生観などを一変させてしまう、というのが多くあるお話。
内容はネタバレになるので割愛しますが、そのなかで「自分は一言もなく仕事で批判を黙らせるとは」という台詞があります。まさに職人は腕で語るというやつでしょうか。
こういうのすごく憧れるのです。努力し身につけた腕だけで世間を渡っていく職人の姿は非常にカッコイイ!
自分はなにかしら誇れるものをもっているだろうか?
はたして自分にはそういう「職人」になれるだろうか?