あれは確か小学校の頃、学校でとある噂がありました。

はっきりと場所は覚えていないのですが、単線の線路の踏切の向こうに行くと、とても怖いじじぃとばばぁが住んでいて、見つかったら斧を持って追いかけられ、捕まったら終わりだとΣ(゚д゚;)

好奇心旺盛の何人かが集まり、そのじじぃの森とばばぁの森へ冒険に出かけました。踏切の向こうは草がボーボーで辛気臭い感じ。皆で手をつなぎ、ドキドキしながら踏切を渡っていきました。しばらく歩くと本当に小さな家があり、探検していたら。。。

こらっ~!!!

そこにはめっちゃ怖い顔をしたじじぃが!!!全力で走って皆で逃げました。じじぃは追いかけてきて、怖くて怖くて半泣きでした叫び

あんなに怖い思いをしたのに、また冒険したくなり、後日再度何人かで訪れることにしました(こういう時は、大概女子ばかり・笑)

今度は見つからないように、静かに静かに。しばらく歩いていたら、目の前に例のじじぃが出現。今度は逃げようとしても足が動かない((゚m゚;)幼ながらに死んでしまう~と思ったのを今でも覚えています。

しかし恐ろしく見えたじじぃは「ちょっと来なさい」と言って歩き出しました。が、知らない人について行ってはいけないと何度もお母さんに言われていた私達は動かず、いや動けず。しばらくするとばばぁが現れて、「お菓子あげるからおいで」と。そしてあっさりついていってしまった私達。お菓子という言葉は50円で駄菓子屋でお菓子を買うのが流行っていた私達には魅力的過ぎました(笑)

噂のじじぃとばばぁはとてもよい人たちでありました。人の家に勝手に入っていたこと、挨拶もしないで隠れていたこと、そんな泥棒みたいな真似はしたらいけないよと言うことを教えようとしてくれていたのでした。最初に怒って追いかけて怖がらせたのは悪かったねと後でちゃんとじじぃはあやまってくれました。

それからしばらく、クラスの何人かでこのじじぃとばばぁの森へ遊びに行き、いろんなお話をしました。そしていろんなことを教えてもらいました。

私が幼かった頃は、両親、親戚、学校の先生、近所のおばちゃん以外にもこのじじぃとばばぁのように知らない人からも、色々と教えてもらったり怒られたりしたものでした。今の世の中では信じられない事かもしれませんが( ゜∋゜)色々な人から学んで自然と社会性を身につけていった気がします。

サザエさんの波平さんとフネさんのような存在だったじじぃとばばぁ。
今でもこうしてふっと思い出すのです砂時計