1年間集めた領収書と証明書を持って、実際に確定申告に行ってきました。

 確定申告書は、国税庁のウェブサイトで作成します。ただ、特定支出控除はマイナーな制度なので、ウェブサイトだけで全てを作ることはできません。申告書の第1表と第2表は特定支出控除込みの内容でサイトで作れますが、特定支出控除の明細書と、その内訳書はウェブサイトからは作れないのです。

 なので実際の作成作業としては、まず、各支出の内容を領収書に基づいて内訳書に記入します。なお、内訳書は項目が同じなら自分でエクセルなどで作ってもいということなので、私はエクセルで作りました。そして、その内訳書をもとに明細書を手書きで記入して、特定支出控除の額を算出し、その結果をウェブサイトで入力していきます。

 ウェブサイトで作成した確定申告書に明細書と内訳書は含まれないので、確定申告書を持参する場合は、印刷された確定申告書に、記入済みの明細書と内訳書を添えて会場に赴きます。私は全ての領収書や搭乗証明書も一緒に持って行きましたが、1年分となると軽くフラットファイル2冊分くらいになりました。

 これを全部持って確定申告会場の提出窓口に行ったところ、確定申告の事務処理はまずは申告書と明細書、そして内訳書で行うことになっていて、それで疑問点があったら領収詔書や明細書の提示を求めることになるのでとりあえず保管しておいてくれ、といって突き返されました。個人的には何もやましいところはないので、全部提出して面倒がないようにしたかったのですが、税務署もなるべく紙の書類は受け取りたくないようです。というわけで、結局電子申告の場合と同じく、これらの書類を保管しなければならなくなりました。

 これだったら、最初から電子申告でもよかったかもしれません。電子申告の場合、明細書と内訳書を提出する術がないので、これらを確実に保管しておく必要はありますが、そもそも明細書と内訳書を手控えできちんと作っておかないと確定申告書本体の入力事項がそろわないので、申告書ができている時点でこれらの書類が存在していることは当然の前提です。それを保管すること自体には、特に困難もありません。

 ここから先は、申請通りに還付金が振り込まれれば、とりあえず確定申告は成功ということになります。思いのほかあっさりと、申告は終わってしまいました。その後さらに税務調査が来れば別ですが、10万円程度の話なので、そこまで激しい調査があるような気もしません。何だか拍子抜けでした。

 これで還付金が振り込まれたことが確認できれば、特定支出控除への挑戦は無事終わります。さて、どうなりますでしょうか。