UNDER THE RAINBOW-2

ようやく、マウナケアの頂上を訪れた。

あの夕日がどんなに神々しく美しいか、

表す言葉を私は知らない。


そこはハワイで一番高い山

女神ポリアフの住む場所


彼女にまつわる伝説は、

とても 切ない恋の話。

純粋で繊細な女性の

心痛む 恋の話。


芯の強い 凛とした女性は

つつましく身を引き、賢い選択をするけれど

それでも過去の切ない思い出に

時には捕まってしまうこともある。


だからそんな時は住処を雪で覆って表す。

やり場のない 悲しみを。


逃げきることのできない悲しみが

いくつもの想いを超えて

またやってくることがあっても

毎日降り注ぐ日の光に

やがてそれは去るだろう


みんな、そう。

そういうふうに できている。



いい予想も悪いのも

将来をあれこれ妄想したって

そんなに当たるものじゃない。


どんな気持ちの変化がくるのかも気にせずに

笑って暮らした時間がすっかり過ぎ去って

何となく振り返ったりする頃が来ると

あれは優しかったんだっけ、

ツメタかったんだっけ?


嬉しかったんだった、

とっても悲しかったんだった?


ふとした瞬間に思い出して

ちょっとずつしみてくる。


ふとした夜

沁みた。

後悔は、何かをしてしまった後にやってくるもの


それなのに

何となく踏ん切りをつけられない事態の結末に

すでに後悔を予想しちゃって

ちょっと、膝を抱えてしまった。


わからなくて迷ってしまう時もあるけれど

気持ちは自分に正直なもの。

押し寄せるその主張に

聞こえないフリを続けるのは

エイ!って飛び込む勇気がないからなのだ。


それに、絶対に後悔するって

わかっているからなのだ。


だからきっと、

もうしばらく膝を抱えて



そして何度かは

泣いちゃったりするんだろうな。





辛いのは

届かないこと。

そのふるまいに

とっても悲しくなるって

伝えることがもう無駄だと

思い知ること。


怒って何かが変わるわけじゃないし

イライラして変わるわけもない

泣いたって。


でもそのままそのまま

楽しい都合だけを侍らせて

どこまで歩いていくの?


月見酒

窓の隙間から空を覗いて

膨らみ始めた白い月の

七色の輪っかを堪能


大きな雲も

流れてどこか行っちゃうみたいに

翳る気持も

ただ流れ去ればいい


諭すように

ちゃんと背中に触れて

導くように

手をひいて


懐かしく思う日々

立ち返る

もう、すぐに