打ち合わせ②~質問されそうなこと | コンサートホールのお話など

コンサートホールのお話など

レセプショニストとして働いているコンサートホールでのお話や、クラシック音楽やとりとめのないことなどを綴っています。

演奏会のお手伝いとして、表方(受付など)を担当することになったときにコンサートホール側と最終確認の打ち合わせをする場合について、続きを書きたいと思います。自分達以外にレセプショニストがいるという前提です。


出演者の意向を伝える必要があります。主催の立場として、認識しておきたい内容でもあります。仕事に入ることが決定した時点で依頼元に確認をしておきたいものです。


事前に出演者やその代理人と話が通っている限りは必要に迫られない質問かもしれませんので、その場合においては「特に変更は聞いていません。」という形でお任せする方が無難なこともあります。


以下が予想される具体的な内容です。(思いつくもので、何か抜けているものがあるかも知れませんが…汗



●開場・開演の時間は?

予定通りきっかりか、○分押しか。開場前にあまりにも列が凄い状況などに対して、早めに開場しますか?など、その時の状況に合わせた判断が直前に必要となるケースもあります。





●途中入場はどうしますか?

「客入れ」という言葉を使う場合もあります。これは、プログラムのどのタイミングで、遅れて来たお客様など、客席の中に入って頂きますか?という意味です。途中入場は曲と曲の間の場合と、楽章間の2パターンがあります。後者の場合は、何楽章のタイミングか、という確認が要ります。


更に、

●途中入場は自席まで?

という場合。途中入場のお客様を客席内に入れた後は、①座席まで行って座っていただくか、②とりあえず後方の空席で対応する(次の自席への途中入場で指定席に行っていただけばWブッキングにならない)か、あるいは、③立ち見か という選択肢があります。③の対応の後は、指定席や座席に座っていただくのは、どのタイミングで御案内するか、ということがあります。例えば、休憩まで立ち見とか、2曲後までとか、具体的な情報が必要になります。


●半券はどうしますか?(仕分はどうしますか?)

もぎった後のチケットを、レセプショニストが開演中に数え、入場者数を出しますが、そのとき、希望の分類通りに仕分けしてもらえます。その分類はどうしますか?という意味です。

一般的には、招待と一般とそれぞれ分けて数えますが、必要がなければ「数だけ数えてください。」ということもできます。また、SS・S・A・学生券などの種類別に、更にその中で招待と一般に分けて、などが考えられます。


●出ハケは?

出演者が、舞台袖に一旦引っ込むタイミングについて聞いています。「○○の曲の後で一度ハケ、その後2曲続けて、また△△の後でハケます。」などという具合に答えます。また、舞台の転換などで時間がかかりそうな場合や、一旦ハケるものの、すぐにまた舞台に出てきて、時間が短い場合なども教えてあげると親切です。


この質問は、途中入場のお客様のご案内などに役立てる、大切な情報です。


●アンコールの対応は?

アンコールは、演奏中出入り自由なのか、始まったら客席に入れないのか、また、もし一旦客席の外に出て帰りかけた人を中にご案内する場合、指定席なら自席に戻らず、後方ドアの所で聴いて頂くのか…。というような、主催者の要望を述べます。


●お客様以外に撮影など、入りますか?

入る場合は、例えばプレスのカメラマンが2名、などどんな人がどんな形態で何人と、具体的に。撮影する場所も確認があることもあります。また、ホール側からの指定があったら、従いましょう。シャッター音やフラッシュの発生するカメラや、他のお客さまには禁止しているホームビデオでの撮影などは、当日ではなく事前に相談しておきましょう。


●未就学児童(以上入場可の公演の場合)が来てしまった場合は、どのように対応をしますか?

この質問の意味は、本来入場不可の未就学児童が、実際に来場してしまった場合、お断りするのか、その他柔軟な対応をするのか、ということです。柔軟な対応とは、例えば赤ちゃんはお断りだけれども、就学寸前の場合などは、問題なく聴いていられる限りは特別に許可してお入り頂くなど。他に、客席の入場は不可だけれども、保護者同伴でモニターでの鑑賞ならOKなど、あくまで本来不可なものですが、どうしましょう?ということです。主催に招待されたから来た、というお客様も中にはいらっしゃるため、失礼のないように、ということもあります。

レセプショニストがチケットを切る時に発見することが多いので、予めどのように対応するのか、決めて置く必要があります。しかし、あくまで通常は、入場頂きませんので、基本的にはお断りすると決めていて、お客さまに納得してもらえない時などは主催に相談というコンサートホールが多いと思います。


●身障者の来場予定は?

車椅子など、事前の準備や特別な対応が必要な場合のための確認であり、予め情報として把握している人があるかどうか、という確認です。


●アンコールボードの曲名等の記入について

コンサートホール各々によって、やり方が違うようです。必ず主催が書くと決まっている所や、レセプショニストが書く所、どちらが書くか希望を聞いてくれる所など。


●面会・サイン会について

実施の有無や形態。面会で楽屋へご案内するのは、関係者のみお通ししますか?など。


●その他、CDやプログラムの販売物品がある場合

値段や設置場所などの確認。


【受付の対応で】

●ご招待ので受付にお立ち寄り頂く場合。

ハガキなど、持参されますか?それとも口頭でお名前の確認のみですか?


●招待状持参の場合は、実券と交換しますか?そのままお通りいただく場合は招待状は回収しますか?

どなたがいらしてくださったか把握するため、回収することをお勧めしたいと思いますが、その場合はお客様のお手元に招待状に代わるものをお渡ししましょう。指定席なら、席番の記入されたもの。


回収の必要がなく、チケットもぎりの所で招待状を見せるだけでお通ししてもよい、ということも稀にありますが、その場合は数を数えておいて欲しいというご要望もかつて、何回かありました。その場合は人数もわずかな場合です。



こんな感じの内容なるかと思います。またの機会に、受付にてイレギュラーな事態が発生するパターンもご紹介出来れば・・・と思いますまたね