教団X 中村文則 著
ここ何年か気にはなっていたのですが、家族が買ってきたのでやっと手を出す事ができました
最近話題になっている某カルト宗教の事もあり、読んでみようと思いました
中村さんの作品はテーマが重く、難しく、暗く、おまけにこの作品は分厚いので、何度か手に取り、書棚に戻していたのですが、覚悟して読み始めました
キリスト教やそのほかの宗教の説明が入っていて、宗教とは信仰とは何なんだろうと考えさせられました。
また、貧困やテロや内戦の状況から、私たちが何不自由なく暮らしている裏側にある恐くて汚れた社会構造、虐待やマインドコントロールなどいろいろな事が詰まっていて、理解するのも考えるのも難しかったです
男性目線から書かれているせいか、性描写は少し不快に感じるところもありました
結局、私には難しすぎる作品だったと思いますが、読んでよかったと思います
物事の表面だけを見ているだけではいけないなとつくづく感じました
中村さんの作品は何作か読んでいますが、いつも深く考えさせられるものばかりで、凄みがあります
これからも手に取ってみようと思います