2012年6月13日(水)

書評:『ブラック会社で出会ったモンスター社員たち』 高橋咲太郎著


【送料無料】ブラック会社で出会ったモンスター社員たち

ども。本書は著者高橋咲太郎様より献本頂きました。更新滞り
がちのブログですが、ありがとうございます!
著者は現役でブラック企業に勤められているとのこと。さてさてどんな
凄い企業なのでしょう??

感想:
どんな凄いブラック社員が出てくるのかとわくわくしながら読みまし
たが、読了した感想としては正直「こんなもんか?」というのがあり
ました。

もし、本書で語られているような人たちのことを
・こんな奴いるわけねーじゃん。
・ホントかよ?
・絶対作り話でしょ!

なーんて思える人は幸せです。だってブラック企業にはこうした人が
ごろごろいます。何でお前が知っているかって?だってこちとら元
ブラック会社・・・いや、やめておこう(笑)

おっと、本題に戻しましょう。そう僕はこんな社員がいる会社が
ある、こんな社員が実際に存在しているということを知っているので
驚きはありませんでしたが、知っていたことと本書が読み物として
面白いかどうかというのは別の話であり、本書、かなり面白いです。

どんな点かと言いますと、著者が、モンスター社員が起こした問題の
解決を押し付けられていて、その解決方法が実に面白く勉強になるか
らです。(押し付けられた方はたまったものではないでしょうが・苦笑)

特に、法律の知識を駆使して解決するそのアプローチは参考になり
ます。いや、ホント、色々トラブルが起こることで(笑)
仕事ってようはトラブルの解決です。トラブルに対してどんなアプ
ローチで解決するか、その工夫こそが仕事であり、仕事が出来る人
っていうのはトラブルを上手く解決できる人であると僕は思ってい
ます。

そういう意味ではまさにこの著者は本当に仕事が出来る人。
そして、本書での著者のトラブルの解決方法は、禄でもない原因から
生じたトラブルではありますが、お世辞抜きで参考になりました。

こんな時代ですので、いつ、どこでブラック会社で働く、あるいは
関わることがあるかもしれません。自分は大丈夫だと思っている人
程危ないです。本書を読んで、ブラック会社の生態について是非
学んでみて下さい。

著者紹介:
ブラック会社法務部勤務
高橋咲太郎
ブラック会社の法務部員として、毎日見えない何かと戦っている。 戦い
疲れた時には、飼い猫の肉球をモミモミと揉みながら好きな本を読み、
明日への英気を養い、新たな戦場に向かう。

まとめると:

<聖社員の戦い!>

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2012年4月26日(木)

書評:『なぜ儲かる会社には神棚があるのか』 窪寺 伸浩著


【送料無料】なぜ儲かる会社には神棚があるのか

ども。本書はあさ出版様より献本頂きました。いつもありが
とうございます。
ハッと目に付くタイトルですよね。言われてみれば、オフィス
に神棚って本来ミスマッチなものである筈なのに、誰もがその
存在を普通に捉えています。言われてみれば・・・という感じ
ですが、何故なんでしょうね?本書で謎解きをしてみましょう。

目次:
第1章 なぜ儲かる会社には神棚があるのか
第2章 神棚で、会社が変わる、社員が変わる
第3章 会社に神棚をどう取り付けるか
第4章 木でつくられた本物の神棚を

感想:
実は僕は神道系の大学を出ています。神道の大学って言って
まず1番か、2番に名前が挙がるところです。ちなみに大学で
は一番偏差値の低い経済学部(笑)

経済学部でしたが、一般教養の授業では「神道概説」なんて
授業もあり、割と神棚とか神社の存在って普通の人よりは
近いかもしれません。

また、神田昌典さんの著書などから、見えないものを大切に
することの重要性を知ってからは月に最低一度は神社にお参り
に行っています。近々で行ったのは、地元の神社、新宿の花園
神社、府中の大国魂神社、日野の高幡不動などなどです。
(↑結構、行ってるでしょ!)

そんな私なので本書で語られている内容には100%賛同しますし、
神棚を祀るという一見、ビジネスと縁のなさそうなことが、実は
非常に大切なのだということを色々な切り口から実例からも理解
することが出来ました。

中でも、冒頭で書いたように、オフィスに神棚があっても誰も
変には思いませんよね?ただ、オフィスに仏壇がある会社って
見たことありますか?ないですよね。

その辺の説明、即ち、神棚を祀るというのは特定の宗教を押し付
ける行為ではなく、祖先などを敬う行為であるという指摘は言わ
れてみれば「なるほどな~」と思います。本文中の以下の文章
も本当にその通りだと思います。
《神棚に祀られている神様たちは、確かに神ではありますが、
 日本人共通の遠い先祖とも言える存在です。》P47

また、では実際に神棚をどう選んで、どう取り付けるのか?
神棚には木、しかも桧の木が良いなどという説明もあり、実用的
な一冊となっています。まあ、「神棚マイスター」だから当たり前
と言えば当たり前ですがね(笑)

長年、受け継がれてきた習慣や信じられてきたことっていうのは
何か良い効果があると信じられてきたからこそ続いてきているわけ
です。先祖に対する感謝の気持ちなんかもそうですよね。そうした
ものを見直す良い契機となりました。

何だか久々に死んだ婆ちゃんの墓参りに行きたくなりました(笑)


著者紹介:
神棚マイスター
窪寺 伸浩(くぼでら・のぶひろ)

まとめると:

<神棚を祀るとこんなに良いことがあるよ。まず形から入ろう!>


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2012年3月25日(日)

書評:『モチベーションで仕事はできない』 坂口孝則著


【送料無料】モチベーションで仕事はできない

ども。Kentです。友人の坂口さんの新刊です。
こりゃまたいつもながらの(笑)刺激的なタイトルで、いやが
おうにも期待が上がっちまいますな。

目次:
第1章 今日もモチベーションがあがらない
第2章 なぜ世の中は「やりがい」を強いるのか
第3章 やりたい仕事か、金になる仕事か
第4章 やる気が出ない自分をつき動かす方法
第5章 成果を出し続ける人の8つの習慣
第6章 絶望の国で生きていくための心得

感想:
プロとして仕事している。自分のことをプロだと思っている。
そんな人ほど本書で語られている内容は、当たり前のことで
あると思うのではないでしょうか。

そうモチベーションで仕事はできないんです。
かといってプロが本書を読まなくて良いかというとそんなことは
なく、プロであれば、他のプロの考え方を理解できる良い例として。
プロでない人、仕事に文句ばっかいって自分の仕事にやる気が出ない
人にとっては本書の方法論を真似ることによってかなり良い効果が
出ると思います。

何よりも本書は滅茶苦茶面白い一冊です。売り上げ好調のようです
が納得の内容です。

たいした例でなくて申し訳ないのですが。

私は仕事が始まる最低30分前、通常は45分前くらいには会社
に着きます。(ちなみに始業は8:30であることが多い。シフト
制なので遅番は別、ということは何時に起きてるんだ?)
それは自分にとって当たり前のことです。何故なら業務柄、
仕事が始まる前にある程度の準備は整えた状態で各メン
バーがくるのを迎えた方が効率が良いのと、これくらい余裕があ
れば多少の電車遅れ、急な腹痛(笑)などがあっても遅刻せずに済
むというのもあります。

それは私がモチベーションが高く、やる気があるから行っている
からでしょうか?

答えは否です。

朝、早く起きるのは辛いし、面倒ですが、その面倒さを克服して
早起きを行ってもその方がラクだからしているのです。決して、
やる気があるからではないです。また、立場上、自分が遅刻をす
ると他の人に迷惑をかけてしまうことを良くわかっているので。。。
まあプロとしては当たり前のことですね。

そんな私だからこそ、本書で、
《モチベーションがあがらない自分を肯定し、それでも仕事をこなす
方法を考えるほうが何倍も重要》ではないかと語る著者の考え方
には賛同することが多々ありました。

その方法に関しても著者特有のオタッキーなまでの(失礼・笑)具体
例、ギアの紹介にあふれ、参考になります。《特にやる気がでないと
きは呼吸から》というのは実際やってみましたが良いですねぇ。
か・な・り苦しいですが、本書で紹介されている通りにやってみると
「ま、やってみっか」ってな気持ちになります。

落ち込んでいる時は、肩が落ちてどうしてもうつむきがちになるので、
そういう状態を脱却する為にも良いのかななどと思っています。

また、著者は以下のように述べています。
《「給料ではなく、やりたいことがやれるか、それが問題だ」
「ひとは給料だけで働くわけではない」。それらは、逆説的に
給料を払うことができなくなった時代の名フレーズだ。》と断言して
いますが、これはまさにその通りだと思います。

世の中には「やりがいのある」仕事にあふれています。その逆に、
今の若い世代は男女問わず正社員の枠は超狭き門となっています。
ようは、やる気があり無理のきく少人数を安給料でこき使い、
それに耐えられない人間は非正規社員として時給でのお仕事に従事
させる。

過労死するほど働かされている人間がいる一方で、仕事がないと
嘆いている人がいる。これっておかしくないですか?
著者の上記の言葉はそんな時代を本当の意味で表していると思います。

おかしいおかしくないに関わらず、今がそんな時代であることは仕方
がないのです。だからこそ、そんな時代として理解し、自己防衛する
為にも本書で語られているモチベーションに頼らず、淡々と仕事を
こなすことが求められている。それは仕事がら若人の非正規社員の
人多数と仕事をしている私の実体験からの感想です。

最後に、私が本書から受け取った著者のメッセージとしては以下の
通りです。
結局は未来とは毎日毎日の積み重ねであり、その毎日を少しでも良い
物にしようとする創意工夫、それこそが大切である。昨日より今日の
自分。今日より明日の自分が少しずつでも成長していく実感。そんな
些細なものの中にこそ真実があり、そこに楽しみを見つけていくこと。
それこそがモチベーションである。

・・・

本書を読んで、ある有名なクリエーターの下記の名言を思い出しました。
仕事へのモチベーションを語った言葉として、私が出会った中では
最高の一文です。さて、誰の言葉でしょう?(答えは最後に)

「僕は生計のために、夢みる。(I dream for a living.)」
世界を動かした名言 講談社+α文庫より

著者紹介:
坂口孝則(さかぐち・たかのり)
未来調達研究所所長、株式会社アジルアソシエイツ取締役。大阪大学
経済学部卒業後、メーカーの調達部門に配属され、調達・購買・原価
企画を経験。現在は、同領域のコンサルティング、研修講師に従業。
メールマガジン「ほんとうの調達・購買・資材理論」執筆者。著作に
『牛丼一杯の儲けは9円』(幻冬舎新書)、などがある。

まとめると:

<仕事だろ、ぐだぐだ言わずにしっかりやれ!>

(答え)
STEVEN SPIELBERG(スティーブン・スピルバーグ)
この言葉をスピルバーグさんが言っちゃうのが凄くないですか?
仕事の本質をこれ以上ないくらいに語っていると思います。

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