古典文学の域に入る?
台所のおと
幸田文
完全に表紙買いしました。
台所からきこえてくる音に病床から耳を澄ますうち、
昭和30年代が舞台かな?
女性の強さが描かれています
タイトルだけを見て
料理に関する本かなと思ったら
全く違いました。
時代を考えると
・奥さんは旦那についていくもの
・立場的に家の中で強く意見ができない
そんな頃でしょう。
その立場はそのままに
奥さんの目から見た家庭の様子、
ご近所付き合い、
子供との接し方、
旦那のいざという時の不甲斐なさ等
読んでてクスッと笑える描写が
散りばめられてます。
感じ方は令和になっても
一緒なんだなと
思わせてくれる一冊です。
(´・ω・)(´_ _)
きれいな言葉遣い
時代を感じさせずに
スラスラと読めるのは
物語の面白さだけではなく、
その言葉遣いの魅力でしょう
古い言い回しや
今は使われない漢字の組み合わせも
出てきますが、
そんなことは気にならないくらい
言葉が綺麗です。
旦那に苛立ったり、
ご近所さんに悪態をつくようなシーンも
読者を嫌な気分にさせないから不思議
思わず「あー、わかるー」と
言ってしまうくらいスッと入ってきます。
これ本当に昭和の作品?笑
読んで思ったこと
これを読むと
「女性は3歩下がって旦那を立てろ」
なんて、みんな思ってた訳じゃないんだな。
自立心のある女性も多かっただろうし、
上手く立ち回ってたのかな
女性って強いな。
そんなことを改めて思いました。