私は今、22歳で初入職した病院で3回目の出戻りで働いている。

先日、救急専用回線に掛かってきた太陽光発電宣伝電話の報告のため外来師長さんに連れられて看護部長室に行った時のこと……
看護部長さんが、
「ポイちゃん、また嫌になったら帰っておいで!」
「4階に勤めとった子も、また戻ってくるし!😊」
と言ってくれた。

この看護部長さんも私が若かりし頃、共にスタッフで同じ病棟で働いたナース。
戻って来い!と言われるのは、誠に嬉しい。

が……
部長さんは誤解しているのだ。

私が3回も出戻ったのは、“新しく勤めた所が嫌でやっぱりここがいい” と思ったからではないのだ。
毎回、今は亡き前看護部長さんの逆リクルートにより舞い戻ってきたのだ。

これがまた、何の因果か無職中にばったり本屋で会ったり、たまたま前看護部長さんが連絡して来た時に就職活動をしようとしていたり…
で、万年ナース不足だから逆リクルートされて……

これが、縁というものなのだろう。

今回も夜勤の非常勤の条件を前看護部長さんが提示してくれなければ、戻ってくることもなかった。
私は3年前、夜の喫茶店みたいなことをしたくて夜勤専従を探していた。
それをたまたま一席持って欲しいと言われて、お世話になったナースと前看護部長さんを引き合わせた席で知った前看護部長さんが事務方に問い合わせて、給与提示を受けてからの4回目の出戻りとなった。
金額は他の夜勤専従と比べると低かった。
この話しを聞きつけた今の副看護部長さん(彼女も昔の先輩ナース)が、「ポイちゃん、年取るとね、知った人が居るところで働くのがいいんよ。戻っておいで!」と連絡してきたことも大きかった。
ジブシーナースだったから“そんなもんかな~🤔”  “まぁ、家からも近いし、言うこと聞いてみるか…”と始めて(?)人の助言に従ったことを思い出す。
結果オーライで、今回、素晴らしい面々に囲まれて働くことができた。
そして、今後も続くであろう後輩達との縁ができた。

だけど、もう出戻ることはないだろう。

残りの10年は尊敬する10歳ばかり年下の師長さんの下で働きたいと思っているから・・・

人を雇うというのは、ある意味博打だ。

中には雇ってみたらとんでもない人だったということはある。

だから、出戻りは雇う方からしたら人となりが分かるから安心感もあるのだろうと思う。

私は自分の勤める所が人手不足となったら、この前看護部長さんの逆リクルートを真似したいと思っている。

今、悩んでいるのは現看護部長さんに退職の挨拶に行ったときに、逆リクルートだったことを伝えるかどうかだ。

ただの自己弁護としか受け取ってもらえないかもしれない。
そう考えると言わない方がいいのかもしれない。