私は49歳。
母は73歳。

トイレットペーパー不足の折りに
「昔のオイルショックの時もこんなんだったん?」
と聞いてみた。
「・・・よく覚えてない。」
「お母さんは買い物に行きよらんかったけー」
「でも、そこまで困らんかったんじゃないかね……覚えてないってことは……」
と言っていた。

私の両親は共稼ぎで、帰りも早かった父が買い出し担当だった。
よく思い出すと、ウチはボットン便所で落とし紙を使っていた。

私は一人密かにトイレットペーパーが無くなったら、ボロ布かボロタオルで拭いて洗って急場をしのぐかな…赤ちゃんの布オムツと一緒だし…と考えていた。

考えてみれば、
日本はこれまでも 危機には陥っているのだ。

第二次世界大戦の記憶がある人達は高齢となってはいるけれど、まだまだ当時の状況を記憶しているご老人もいるだろう。
彼、彼女らは今の状況をどう感じているのだろうか?

隔離政策だって、結核にハンセン病(らい病)も経験しているのだ。

あの頃に比べたらまだまだマシだと思っているのだろうか?

聞いてみたくても、私の祖父母は既に他界している。
身近に聞ける人もいない。


私は食べ物があり、電気もガスめ使えて家に帰れば安心して寝られる状況にある今に感謝している。

それらを提供してくれている人達に本当に感謝している。

こんなことにならなかったら、
この感謝の気持ちはなかっただろう。

先日、実家にお邪魔していたら
中2の甥っ子の学校の先生が家庭訪問に来てくれた。
先生達も色々な通達に日々、翻弄されながら最善を尽くそうと生徒のことを思い活動されていると思うと頭がさがる。
書いていると涙が出てきた。
先生達にも大切な子供さんや家族があるだろうに……