神経性胃炎か、はたまた不安神経症かって86歳のご婦人が娘さんと来院。

よく聞けば、一昨日に胃腸科で胃薬や抗不安薬の処方受けて、今日も昼まで普通の量の食事を摂れている。
だけど、朝から食欲が無くて胃が痛いという。
処方されている薬を飲むと改善するがコロナのこともあって心配になり、隣の市に住む娘さんに電話して連れて来てもらったと。

……熱も咳もない……
曲がりなりにも救急である。
全くもって緊急性ない。

しまいには、独り暮らしだからいけないのだと同伴して来た娘さんに愚痴る。
当の診察中の市内開業医の医師で60後半くらい。
せっかく跡取り息子が帰って来たと思ったら、なんやらケンカして息子は東京に舞い戻ってしまって間がない状況……😓

で、コロナの影響で患者さんは激減ときている。
昼間は朝から自分のとこで仕事して、19時~22時は当院の救急当番。

患者さんに同情する余裕なしでも致し方ないか……

ため息混じりに
「コロナで死ぬのはまだ癌で苦しみながら死ぬよりいいと思うんだよ。」
「コロナは悪くなると勝負が早いからね…」

で、お薬手帳の処方薬見て
「いずれにしても、昨日出してくれてる薬で間違いないから、帰ってご飯食べてゆっくり寝なさい。」
と………
辛うじて、最後はフォローした感じ。

コロナで死ぬ方がいいなんて、医療従事者間ならまだしも、
老齢婦人の前で口走るなんて、先生も相当病んでる。

新型コロナで休業になるかもしれないと恐れているのは一般企業だけではない。