90歳のストーマ造設術受けたおばあちゃまからの話

60歳で食うに困るからと色々なとこに働き口を探して、すべて断られて可哀想だからと雇ってくれたところがラブホだったと。

20年勤めたけど、嫌で嫌でずっと辞めたかった。
でも、辞めたら他に雇ってくれるところめないから80歳まで頑張ったと。

お客さんが帰った後に赤ちゃんが産まれてたり、バナナやキューリがあったり、中には本物の事件なんかもあったらしい。
一番売れてたオモチャは真珠のついた一万円する物だったとか…

私はかなりの遅咲きで、大人のオモチャのこともよく知らず、涼さんと知り合ってから少しばかりエッチの勉強もしてラブホでバイブを初めて見たが使ったことはない。
一万円の白物がどんな感じの物か想像すらつかない。

そういえば、遠い昔におちんちんに真珠擬きを入れてた患者さんがいたな。
初めは出来物かと真剣に心配して聞いてしまい「シャ乱Qの歌にあろう! あの真珠! は?知らん? 」とご親切に歌詞の意味と真珠の入れ方までレクチャーしてくれたのを思い出した。

日頃は患者さんと日常の会話をする時間的、精神的余裕も無いのに、あまりにも衝撃的で非日常的で引き込まれてしまった。

気が付けば、まだ話を聞きたくて質問までしてしまっていた。

彼女は独居のおばあちゃま、退院しても話を聞きに行かさせて欲しいと思っている。

身内はいないに等しい状態でカルテには死亡時のみ連絡と遠縁の人の連絡先が書いてあった。

とても品のある可愛らしい老齢のご婦人といった風情で、若い頃は絵のモデルをしていたと言っていた。
いったい、どんな人生を送ってきたのか、とても興味深い。

明日、夜勤で退院したら話を聞きに行ってもいいか聞いてみようかな。