先日の同窓会のことを
思い出している。

一人ひとりの顔や
おしゃべりする声、
笑い声を思い出しては
飴玉を転がすように
甘酸っぱい感情を楽しんでいる。

中学の卒業以来に会った人が大半。
そんなみんなが、子供の話をするのを
不思議な気持ちで見ていた。

いや、不思議な気持ちという表現は
すこし違うかもしれない。

会わなかった何十年ものあいだに
人はみんな、
日々を積み重ね、
人生を織り上げてきたのだ

そんな感慨にふけっていた、
という方が合っているかもしれない。

泣いた日もあっただろうし、
孤独の闇をみた夜もあったかもしれない、
何かに触発されて
死に物狂いで頑張ることもあっただろう、
それが
いま
平和な笑顔がたくさんこぼれ
穏やかな花がたくさん咲いている

10代後半の荒さ、
20代の不器用さ、
30代の中途半端さ、
40代の何かを諦めかけた頃。

そんな人生の機微を
歩いてきたんだろう人たちの笑顔を
思い出している。

子供の頃、
担任だった先生たちの年齢を
はるかに超えている私たち。

子供の頃、
人生がこれほど紆余曲折しているとは
想像もできなかった。

でも、
こんなに
幸せ。

子供がいても、
いなくても、
結婚していても、
離婚をしても、
朝がくれば起きて
家事をしたり
仕事をしたり
美味しいものを食べたり
好きなことをしたり、
そして
夜が来て
電気を消して眠るのだ。

再会できるという
人生のご褒美に
感謝して
眠るのだ。