愛の工面 (幻冬舎文庫)
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女の作家さんが、男を主人公にした話を書くこと、
男の作家さんが、女を主人公にした話を書くこと、
それはよくあることかもしれないが、
本当は、本当のことを言えば、
女に男の気持ちは永遠に分からないし、
男に女の気持ちは永遠に分からないんじゃないだろうか。
つまりは、想像で書いているわけだよね。
この話は主人公が女性の写真家だったけれども、
彼女の気持ちが私には分からなかった。
小説なので、彼女の心の中をたくさん
書いてはあったけど、よく分からなかった。
なぜ分からないんだろう。
現実味がない気がした。
小説ということを忘れて人物にのめり込むことがなく、
これは小説なんだ、という感覚が拭い去れなかった。
そんな時もあるか。
読んだ時の精神状態にもよるのかもしれない。