- デッドエンドの思い出/よしもと ばなな
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吉本ばななさんの書く小説の主人公の女の子たちは、
ぜんぶ同じ人物なんじゃないかと感じるときがある。
吉本ばなな自身さんなのかどうか分からないけど、
女の子たちの、ゆっくりした雰囲気や穏やかな気持ちとか
温かな感じ方とか、誰もがみんな魅力的で、
彼女たちを観ている(読んでいる)だけで幸せな気持ちになれる。
だから時々、実は物語が違うだけで、
主人公は全部同じ人物なんじゃないかと思う。
きっと吉本ばななさん自身が、
こういう人なんだろうな。
もしくはそうありたいと思っているのかもしれない。
デッドエンドの思い出の中には5つの物語が入っていたけど、
どれも「切ない」という言葉にふさわしい物語だった。
その中でも
「幽霊の家」
「デッドエンドの思い出」
この二つが私は好きだったな。
主人公たちと同じように、
男の子も素敵で、
こんなに穏やかで、
でも強くてあったかい人が現実にいるのだろうか、
と思ってしまったけど、
いるんでしょうきっと。