東京下北沢のギャラリー京で興味深い作品に出会いました。


韓国女性をモチーフにした陶の人形です。


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少しアンティークな雰囲気のスタイルでそれぞれがメッセージボードを携えています。


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どうやら韓国一般家庭の主婦のようです


古来より韓国の社会では、女性の役割は家を守ることのみに限られ、幼少のころから良き妻、母となるために忍耐と服従が美徳であると教えられてきました。

一般男性のように社会活動に参加することはできませんでした。

しかし19世紀末頃からこの制度は急速に廃れ徐々に男性と同じ教育を受けられるようになります。

1948年には男性と変わらない平等な機会を保証する権利を得ます。

2005年、政府は女性差別の代表的な例であった「戸主制度」を廃止し民主主義の価値と男女平等に基づく新しい家族文化の基盤が築かれるようになりました。

しかしながら儒教の影響が色濃い韓国では、「男性がしてもいいが、女性がしてはいけない」というような男尊女卑の考え方がまだまだ残ります。 若い女性の奔放な言動に顔をしかめる男性が多いのも事実です。

さてこの陶人形が携えるメッセージですが、どうやら抑圧された主婦の気持ちを代弁しているようです。実にスカッとする言い分です。

メッセージを紹介いたしましょう。


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「あんたこそしっかりしてよ!」


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「女の言い分もきいてよ!」


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「私だって役に立つでしょ!」


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「黙って食べなさい!」


それではこの作品を作った陶芸家を紹介いたします。


韓国・利川市の呂 慶蘭氏です。

1991 B.F.A. Department of Art and Craft, Sookmyung Women’s University

1999 M.F.A. Department of Ceramices, Graduate School of Sookmyung Women’s University

2000 Visiting Artist, The Insutitute of Ceramic Studies (Shigaraki, Japan)


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実に目力のある聡明な女性陶芸家です。

>>韓国・李朝の古民具は