今回の韓国で出会った李朝の虎をご紹介します。
虎は古来より仙人の使いとしてまた吉報を意味するめでたい図として絵画などに描かれています。
朝鮮半島を象徴する動物といえるでしょう。 そういえばソウルオリンピックのマスコットも虎でしたね。
しかしながら恐怖の対象であったことも事実です。 虎と言えば加藤清正の虎退治が有名ですが実は朝鮮半島には約100年ちょっと前(日本の明治時代末)まで虎が生息していた事実があります。
子供がさらわれたり、農民が襲われた事実があるようです。 そのため夜間は外出が憚られたようです。
当時は人は食物連鎖で虎の下??
朝鮮半島には虎にまつわる話が多く伝えられておりますが、恐ろしい話ばかりではなく、弱い動物が強い虎を欺いたなどの意味の話もたくさんあります。
虎をだましてきこりを救った鵲(カササギ、朝鮮カラス)の話は有名で虎の民画には良く鵲が一緒に描かれております。
また民画の中の虎はユニークな顔つきに描かれていることが多いのは、権力を持つ強者をおかしい顔や不抜けた表情に描くことで抑圧された社会を風刺する意味を持たせています。
さてこの木彫の虎、実にユニークな姿とお顔立ち。 朝鮮半島らしい虎に出会いました。
来年は寅年です。 良い年を迎えたいものです。