「あなたがたの愛がますます豊かになり、
本当に重要なことを見分けられるように。」
フィリピの信徒への手紙1章9節~10節
「わたしは、こう祈ります。知る力と見抜く力とを身に着けて、あなたがたの愛がますます豊かになり、本当に重要なことを見分けられるように。そして、キリストの日に備えて、清い者、とがめられるところのない者となり、イエス・キリストによって与えられる義の実をあふれるほどに受けて、神の栄光と誉れとをたたえることができるように。」
(フィリピの信徒への手紙1章9節~11節)
新年明けましておめでとうございます。皆さまにとって2013年が祝福と平安に満ち溢れる一年となりますようお祈り申し上げます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
キリスト教会やキリスト教主義学校、キリスト教関連施設では暦は原則、西暦を使います。なぜなら西暦はイエス・キリストの誕生を紀元とする暦だからです。したがって周船寺幼稚園・周船寺第二幼稚園の配布物・書類等でも西暦が使用されます。和暦と併記される場合もあり、また幼稚園からの書類であっても公官庁関連の書類は和暦中心ということもあって、皆さまに混乱を与えることもありますが、どうぞご理解くださいますようお願いいたします。
さて今月の聖書の言葉に示された「本当に重要なこと」とは私たちにとって一体どんなことでしょうか。もちろんそれは千差万別ですし、同じ人であってもその時々で変わることもあります。しかし私たちが「本当に重要なこと」を見分けるのは、実は簡単なことではありません。私たちは目で見たこと、耳で聞いたことから物事を判断し、何が重要なことなのかを見分けようとします。しかし私たちが見ていること、聞いていることは、必ずしも事実ではないのです。そこには意図的に作られたもの(「政治的な宣伝・主義主張」や、日常的なものではテレビの「やらせ番組」、数字が操作された「アンケート結果」、根拠のない「うわさ話」、「偏見」や、悪意のあるものでは「悪口」や「ねたみ」)が溢れています。その中から私たちがゆがめられた中身を切り分け、事実を取り出して、何が重要なのかを見分けるのは容易ではありません。
では私たちは「本当に重要なこと」を見分けられないのでしょうか。上に示された聖書の言葉は「私たちの愛が豊かになることで」、私たちが本当に重要なことを見分けられるようになると教えます。またイエスさまは「父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教える」(ヨハネ福音書14:26)と約束しておられます。ですから私たちが神さまに「本当に重要なこと見分けられるようにしてください」と祈ることで、私たちの愛は豊かにされ、神さまから私たちの魂の中に、「本当に重要なこと」を見分けることのできる霊的な「魂の目・魂の耳」が与えられるのです。「主の目は知識を守り、欺きの言葉を滅ぼす。」(箴言22:12)
周船寺幼稚園・周船寺第二幼稚園では、今年も変わることなくますますイエスさまに祈ることで、私たちの愛が豊かにされ、本当に重要なことを見分けられることができるように子どもたちと共に歩んでまいりたいと願っています。子どもたちと共に私たちの中にも、外見・表面的なものではない、本当に重要なことを見分けられる「魂の目・魂の耳」が与えられ、育っていくことを目標の一つとしているのがキリスト教主義教育です。