ブログネタ:思い出のある曲
参加中
過去のあるシーンを思い出す歌…
僕にとってはドリカムの『悲しいkiss』でしょうか…
大学の卒業を控え、同級達と、とあるスキー場に出かけた僕
僕は、リフト待ちが苦手なので、ペアリフトで空きがあると
『スミマセン、ご一緒しても(相席しても)イイですか?』
と確認してからリフトに乗るのですが…
たまたま僕がリフトに一緒に乗った女の子と話をしているうちに
その女の子もグループで来ているという事を聞き
僕の同級と一緒に滑る事になり…
最初はみんなで一緒に滑っていたのですが
結構レベルに差があるので、別れて滑ろうということになり
僕は、その中の一人
小木曽汐莉ちゃん(仮名)と一緒に滑る事にして…
僕と滑るレベルが合いそうだし(初心者でもイイのですが、スキー部でもないし、教え方も上手くないので…)可愛いし、性格も良さそうだしという、一緒に滑っていて楽しそうだし…
おぎちゃんはどう思っていたのか分かりませんが
僕はテンションが上がりまくり
リフトに乗っている間は、ギャグを連発し
滑っているときは、カッコよく見せようと意識したりと
滅多に出さない『もてたいオーラ』全開の僕…
そんな感じで楽しい時間はあっという間に過ぎ…
僕はおぎちゃんに
『明日も一緒に滑る?』と聞くと
『ゴメン、今日、帰るんだ…』と答えるおぎちゃん…
『そっか…残念だね…』結構、落ち込む僕…
他のみんなより先に降りてきたので
おぎちゃんのスキーを持ってあげてペンションまで持ってあげることにした僕
わずか数百メートルというのに、とても長く感じて…
また『ひと目惚れ』で、もう会う機会がないと思うと
この気持ちを何処にぶつければ良いのか分からず…
そんなことで、テンションが幾分落ち気味になりましたが
おぎちゃんの前では楽しそうに振る舞う僕
おぎちゃんが利用していたペンションに着いた時、思い切って
『さっき撮った写真、送りたいから住所、教えて貰ってもイイ?』と聞く僕
『うん』と頷き、僕が渡したメモ帳に住所を書き込むおぎちゃん
バイバイしながら、何度も振り返る僕
それに答えてくれるかのように
おぎちゃんも見えなくなるまで手を振ってくれて…
そんな感じで、写真を送ったら終わるのかなぁと思いきや…
とある、月曜日
僕は、バイト先をあがり、途中のお弁当屋さんで夕食を買い
その当時見ていたドラマ『南くんの恋人』を見るため
チャリを担ぎながら、アパートの階段を上り
部屋に入るなり、テレビをつけると
当然、電話がなり
『え、今からドラマ始まるのに…』
と思いながら電話に出ると
『もしもし、小木曽ですが…』
まさかのおぎちゃんからの電話
実は写真を送った時に、僕の連絡先も同封していたのですが
電話が来るとは思っておらず
うわの空でブラウン管の『南くんの恋人』を見ながら
浮ついた気分を必死で抑えようとする僕…
『実は出張で、○日にそっちに行くんだけど…』
というおぎちゃん
『○日は日中はバイトだけど、夜は空いてるよ…』
『それじゃ、夜にでもご飯一緒に食べようか…』
と誘う僕…
『うん…夕方には終わるから、6時頃に○○駅の○○口でどうかな?』
と言うおぎちゃん
そのおぎちゃんの指名した駅は実は利用したことがなかったのですが
『うん、分かった。じゃ、○日の6時に○○で』
とあっさりデートの予定が出来てしまった僕…
でも、翌日からの僕はある意味忙しくなり…
まず、バイト先の所長には
『所長スミマセン…○日にデートすることになったんで、早退したいんですけど…』
『またまた~今までそんな事無かったのに…』
と言いつつも、所長に可愛がられていた僕は、アッサリ了承され
バイト先の人達には
『○○さん、実は俺、デートすることになって、おしゃれなんだけど安くて箸を使えるお店って知りませんか?』
とリサーチをはじめて、お店を決め、そこまでの道順を教えてもらったり
また、待ち合わせの場所を教えて貰ったりとか…
そして当日を迎え、ソワソワしながらバイトをし
『それじゃ、あがりま~す』
とウキウキして、着替えて待ち合わせの場所に向かう僕…
乗り慣れない地下鉄なので、上に表示している案内板を何度も見ながら確認し
目的の待ち合わせの場所に向かう僕…
待ち合わせの時間よりかなり早く着た僕は
とりあえず周りを確認し、おぎちゃんが来ていない事が分かると
寄りかかれそうな場所を見つけ、そこでおぎちゃんが来るのを待つことにし…
約束の時間より5分くらい早くおぎちゃんも大きなカバンを持って到着し
『久しぶり、元気だった?』
と当たり障りのない挨拶をする僕
『うん、昨日から研修でこっちに来ていて、今日帰るんだけどね』
と答えるおぎちゃん
大きいおぎちゃんのカバンを有無を言わさない勢いで持ちながら
『それじゃ、ご飯にでも行きますか』
と歩き出す僕…おぎちゃんに変な所を見せるのも、と思い
『バイト先の人に教えてもらったところなんで、迷ったらゴメン…』
と先に謝る僕
夕方の帰宅ラッシュが始まりだした時間のなか、目的の店に向かう僕等
電車の中で、はぐれない様に、おぎちゃんをガードするように立つ僕
迷うことなくお店について、食事をしながら、他愛のない話をする二人
でも、楽しい時間はあっという間に過ぎてしまい…
おぎちゃんが最終の新幹線に間に合うように、店を出て駅に向かい
平日のせいか、最終の新幹線の割にはホームに人は、ほとんどいなくて
3月なので、まだ寒いホームで話をする二人…
そろそろ新幹線が出るという時間になった時、僕は意を決し
『おぎちゃん、俺、おぎちゃんの事、好きになったみたい』
と、突然告白する僕
おぎちゃんは、悲しそうな表情をし、無口になり…
『ごめん、急に何言ってるんだろう…距離もあるのにね…』
この変な空気を取り繕うとする僕…
発車のベルが鳴りだし、車両に乗り込むおぎちゃん
乗車口に立つおぎちゃんとホームに立つ僕…
二人の間には埋めようのない距離が感じられ…
ベルが鳴り終わるとドアが閉まり動き出す新幹線
無言のまま新幹線を追いかける僕…
おぎちゃんは寂しそうな笑顔を僕に向け…
新幹線はスピードを上げ
でも僕はあえて走ろうとせず
おぎちゃんとの差は徐々に広がりだし…
新幹線も見えなくなり…
僕は一人寂しく、ホームの階段を下がり…
『誰も見ないで…足を止めないで…声をかけないで…構わずに行って…』
みっともない姿をさらした訳ではないけど
心の思いのたけというか、本心を見せた後は誰にも見られたくないですね
思わず階段を降りた時に口ずさんだのが
この『悲しいkiss』でした…
多少の脚色はありますが、妄想でないと、書くスピードが落ちますね…