気まぐれ画伯作:英霊に黙祷
朝になるとルソン島沖へ。久々に朝日も見えます。船はやや不自然に島寄りを航行しているように見えたのは僕の勝手な思い込みかと思いましたが、船長の定時アナウンスではフィリピン人クルーが家族と連絡を取れるように、携帯電話のつながるエリアを航行するとのこと。こういったいかにも日本的な心遣い、僕は好きです。デッキや右舷側の窓際ではフィリピン人クルーが島を見つめています。故郷の島影、望郷の念は皆同じということでしょうか?。ちなみに、クルーの一部は今回のクルーズ後に年に一度の里帰りをするそうです。
ルソン島に寄り添うように
久々の朝日とルソン島
望郷の念は皆同じ
僅かな時間ですがご家族と連絡取れたでしょうか?
ルソン島沿岸はここ数日と比べれば極めて穏やかな海となっていますが、あくまでここ数日と比べたらと言うレベルで、多くの白波が。今日の午後からルソン海峡に入り、さらなる強風が予想されるとのこと。日本に戻るには荒天域通過が避けられないみたいです。残るクルーズも数日となり、現実世界に戻る若干憂鬱な気分と重なってしまいます。アンケートが配られたり、ショップの免税販売が30日までになったり、日本帰国説明会があったり、こちらも店じまい感が漂います。
入国書類と手続き、宅配手続きと横浜港からの交通案内など
船内イベントの方は機関士によるエンジンや造水機の解説が興味をそそりました。また、青山千春先生の第六回講演、三志郎さんのマジックなどなど、色々と充実していました。
機関士さんによる解説講座
ルソン島北部を通過する際には個人的に黙祷。ここに限った話ではありませんが、多くの先人達の犠牲の上で日本は成り立っているのです。ペリリュー島を訪れた時も同じ、沖縄を訪れた時も同じ、そして我が地元の原爆ドームを見るたびに思う思いも同じです。やがてルソン島北端のボヘヤドール岬灯台を通過。スペイン時代から稼働している現役の灯台で、国宝だそうです。いよいよこれでフィリピンともお別れです。
ボヘヤドール岬灯台