鼻症例の解説です。


この方は過去に鼻尖形成をクローズで受けられていて、あまり変化がなかった、鼻の穴が見えるようになったとのことで修正をしました。


鼻尖形成のみで確かに変化できる人やそれが要望ならいいのですが、この方は鼻尖形成によって鼻尖の位置が頭側に範囲してややパリビーク変形もきましていました。

鼻尖形成で鼻先を細くかつ高さを出そうとすると必然的にその方向に向かいます。

そこでさらに強い力で縛ることで軟骨の変形や無理に細くしたせいで鼻の曲がりが強調されます。


ここまではカウンセリングの段階で鼻を触診したりするとわかります。


なのでプランとしては

そもそもの軟骨を一旦リセットして鼻先を少し下げ、鼻柱が出るような位置におくために鼻中隔延長し、延長を過度にやると鼻の穴が釣り上がるので無理せずその位置で鼻尖を作り必要な高さや角度を耳介軟骨で作るようにしました。

鼻筋に関しては少しわし鼻があるのですがそこは鼻尖と鼻背の間に軟骨移植をすることで繋げるようにしました。


また骨切りは希望されてなかったですが曲がりが気になるということで少しnasal boneのside wallを削り歪みの程度を軽減させることにしました。




修正で気をつけなければいけないことは

皮膚の血流を保つために操作を愛護的に

瘢痕などで硬くなってる部分と従来の軟骨をしっかり分離して構造的に立て直すことです。


実際に開けてみると瘢痕が強く

クローズの場合だと止血がなかなかコントロールできないのでこうなったと推測されます。

瘢痕と軟骨が一体化しているのと既に傷んでいたので、瘢痕と軟骨を切り分けずそのまま使い、鼻尖を作りに行きました。


鼻中隔は強度によるのですが、最低15mm

できればANSに付着してる側は特に残しながら採取しました。


組織を分離すればするほど強度は下がりますし、残す部分は残した方がいいと思います。

なので残す部分はあまり粘膜と軟骨を分離させないようにしたりします。

例外はありますが


そしてこの方は鼻の奥が曲がりがありその部分は手術でも触れる部分だったので篩骨板の曲がりの部分も少し切除しています。


この篩骨板は鼻で薄く硬さがあるので用途は色々あります。


延長物を鼻中隔からとり鼻中隔に一部を重ねて延長の土台としました。


鼻尖の位置は非常に重要でここによって鼻が長くも見てるし、短くも見えます。

その辺りもまたブログで書きますね。



このような形になります。

静脈麻酔の手術だと術中に鏡で自分の鼻を見てもらうことも可能です。


修正のお客さんがすごく多いのですが

できることできないことリスクなどをしっかり話して

理解して手術を受けて頂ければと思います。


私も何でもできるわけではないので限界があります。


自分の修正も他の先生がやってる可能性もあるので


私ができることは毎回の手術を振り返り、技術の向上と改善を行い、しっかり経過をみることだと思います。