日本人の失明原因の上位に網膜色素変性症がある。この病気は難病指定されているが、日本語の医師向けの眼科教科書には、治療法が無いとある。このこともあるのか日本ではこの患者は眼科にかかると、治療法が無いので失明を迎えるだけだと言われる。患者は絶望感に襲われ、諦めてしまい失明を待っている。でも噂を聞いて、日本でも唯一治療をできる眼科医と聞いて全国から深作眼科を訪れてくる患者が数千人いる。今回の患者は女性で、この網膜色素変性症で視野が非常に狭く、眼底カメラのように血管が細く血流が悪くなり、多くの視細胞が変性を起こして色素集積がある。実際に視力も0.1と悪い。それ以上に問題は彼女は先天性聴力障害で音が聞こえず言葉も喋れません。つまり視力を失う恐怖はさらに強い方です。必死の思いで深作眼科に来ました。
もともと網膜色素変性症は誤訳であり、Retinitis Pigmentosaつまり色素性網膜炎とすべきです。網膜炎の一種なので、網膜炎によって起こる血管炎での血流減少や閉塞、さらに炎症による増殖膜が硝子体中や網膜上に張っていたりもします。代謝も落ちて水晶体タンパク変性での白内障など起きるのです。因みに世界の英語の教科書では詳しく網膜色素変性症の治療法が40ページも記載されています。
かなり進行した患者眼ですが、患者の治療への希望が強くて、この患者さんの手術治療に踏み切りました。光の網膜障害が強いので、ごく短時間での手術が重要です。私の手術時間は世界で最も早いということで知られています。これは別に急いでいるのではなくて、無駄な動きが一切無いし、手術経験も世界最多の30万件近く経験しているので、僕にとっては手術は息をするのと同じごく自然な動きですね。この結果重症の患者でしたが、幸いにも、手術後は両眼とも0.1から0.8まで視力は改善しました。
患者は深作眼科六本木院すぐ近くのホテルに滞在していたが、付き添いの姉が教えてくれました。窓から外に見える東京タワーを泣きながら1-2時間ずっと見続けていたそうです。今まで手術前は東京タワーなんって見えなかった。手術後に、こんなはっきりと綺麗なライトアップした東京タワーを見れて嬉しくて涙が出て来た。今まで見えなくなると言われて諦めていたのに、深作先生に目を救ってもらった、心から感動して嬉しいし感謝している。と手話で話していたそうです。
そうなんですよ。網膜色素変性症は手術時期を遅れなければ治せるのですよ。さらに先日アメリカフロリダでの網膜国際学会でRetinitis Pigmentosa網膜色素変性への実に多くの遺伝子治療まで発表があったのです。日本で唯一の網膜色素変性症を治療できる医療機関である深作眼科はすでに数千人のこの病気Retinitis Pigmentozaの患者を治して来ました。決して諦めずに手遅れにならないうちに早く診察した方が良いですよ。



