今日は徹夜明けの気分で一日だるい。


昨日は通常に働いて、そのまま居残りの夜当直。(On-Call)


研修医制度にナイトフロートシステム(交代で週5日の夜勤務を1ヶ月行う)

が導入されてから我々の当直は週末のみ。

金曜日の24時間と日曜日の半日がセット、もしくは土曜日の24時間勤務。


4年生となった我々の当直回数は月1回とよい。


昨晩は夜5時半の申し送りに始まり、立て続けに

救急患者の処置をERで行った。


不全流産で運ばれた患者と、

帝王切開術後10日の患者の腹壁血腫の処置。


約5-10分おきになるポケベル。。。。。


とくに4年目になるとONCOLOGY(婦人科腫瘍)の患者の管理を

まかせられ病棟からのポケベル呼び出しが止まらない。


このときこそ、”They drive me crazy!!"といわざるをえない。


そんな忙しい夜を覚悟していった私だったが、昨晩は、


あれ、あれ? あれれ??というくらい静かな夜。。。。。と思ったが。


夜中12時半、一緒に働いていた黒人のインターンの彼女が血相を変えて

部屋にやってきた。


”お母さんと今、電話で話してわかったんだけれど、私のいとこ(21歳女)がさっき死体で発見されたの”


といって崩れるようにして泣き出した。


ヒエー。まるでドラマのよう。私も突然のニュースでどうしていいかわからず、

とりあえず彼女を一生懸命なだめた。



彼女を見ている間にその悲しさが切々と伝わってきて胸がつまった。

彼女とその家族はウィスコンシン州という自然がいっぱいの街の出身

どんな社会環境なのかは想像ができないが、

いとこの死因がわからないというから怪しい。


でも突然にして襲ってくる身内の死に直面した私のインターン。

放心状態で仕事もままならない状態だった。

彼女をサポートするかのように夜は静けさを守った。


そして朝4時。私のポケベルがなった。婦人科腫瘍病棟からだ。

”Your patient just expired"


82歳のガン末期患者。

DNR希望( 存命処置のための蘇生を患者の本人の決意で拒否)


私は病室に向かい、Expiration を確認。ご家族に知らせた。


一晩で2つのExpirationとなった。


患者の娘さん(60歳代)は泣きながらも、母親の思い出話を我々にした。

その表情がとても印象的だった。


戦いを乗り切った勇者のようだった。

泣き顔には実に達成感という幸せの笑みさえも映った。


母親とともに闘病生活を暮らし、日々の不安感から開放されたのであろう。

決してこの日が来るのを望んではいなかった。

でも母親の最期を見とどけられたという満足感なのだろう。


”She went peacefully"と何度も何度もいっていた。


我々の仕事は人間の最期を見とどけるという任務もある。


私の心にもポッカリとトラウマが残った。


突然の出来事に泣くインターンと

安らかに眠る家族を見とどけた達成感の家族という

相対する二人。


人間の命の尊さを実感させられる夜となった。