フリートーク 後関 憧憬 | BLOG OF DOBELLMAN

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どもども、後関です。

いきなりですが、僕はいわゆる特撮オタクです。
なので今日は僕の好きな特撮の話をしてみます。もし良ければお付き合いください。



まあ特撮と一口に言っても色々ありまして、

やれあのスーツアクターさんのアクションがいいなぁ!」とか、

やれミニチュアとかの爆破がいいのだ!」とか、

やれCGは特撮じゃねえ!」とか、

オタクというのはこういうところで細かくうるさいから面倒なんだなって感じですが(僕はCG肯定派です)、結局のところ僕がなんでいい歳して好きなのかというと、

ヒーローがかっこいいから。

これに尽きます。
こればかりは子どもの頃から変わらない感情。

年齢的にウルトラマンの平成三部作と呼ばれるティガ・ダイナ・ガイアや、平成ライダーシリーズのドンピシャ世代の僕としては、どうしても特撮=ヒーローものというイメージなのです。



中でもやはり印象的なのは、僕が5歳の頃に放送されていた「仮面ライダークウガ」





仮面ライダーのテレビシリーズとしては実に11年ぶりの作品で、僕にとって「初めて触れる仮面ライダー」でした。

主演はご存知の方も多いでしょうが、まだ無名だった頃のオダギリジョー。当時24歳でした。

テレビに映る五代雄介=オダジョーは当時5歳の後関少年にとって紛れもなくヒーローだったのです。

ちなみに今回のブログのタイトルも若干クウガを意識してたりします(クウガのサブタイトルは漢字二文字縛り)。それぐらい好きな作品なのです。



今にして考えるとクウガという作品は、当時の特撮のテレビシリーズとしてはかなり異色だったんじゃないかと思います。

・必殺技を叫ばない。
・怪人がなぜ一体ずつしか現れないのか。
・怪人はなぜ人々を襲うのか。
・怪人はやられたときなぜ爆発するのか。
・実際に怪人が現れたとき、警察組織はどう動くのか。
・変身のときになぜポーズを取るのか。
・実在の地名、具体的な時刻が字幕で表示される。

など、そこまで!?ってところまで回答を用意し、リアリティにこだわって作り込まれています。

製作側の「親子二代で楽しめるように」という意気込みからこうなったらしいというのを以前何かの本で読みました。
平成ガメラシリーズやウルトラマンの平成三部作でやっていた特撮リアル路線(という言い方をあえてします)の、ある種集大成になっているように思えます。

そんな世界観だからこそ、無差別に人を殺害していく怪人「グロンギ(未確認生命体)」にはリアルな恐怖がありました。
劇中の警察の無線とかニュースとかで、

「未確認生命体○○号が新宿に出現しました

みたいなことを言うわけですよ。
東京23区住みとしては、フィクションとわかっててもハラハラものでした。



その恐ろしいグロンギに対抗するのがオダジョー演じる五代雄介と、その仲間たち。

特筆すべきは、仲間になっていく人たちはみんな五代の人柄に触れて信頼関係を築いていくということ。

五代が変身するクウガも、当初は他の怪人と同じ「未確認生命体4号」として警察から危険視され、ついには変身中に発砲されたりします。
ですが、五代はそんなことは意に介さず、他の未確認生命体に襲われそうになった警察官を助けたりします。

そんな彼の行動を見て考え方を改める人が出てきたりなど、五代雄介を取り巻く周囲のキャラクターの人間ドラマもクウガの魅力であったりします。



五代自身は戦うことを好きになれない心優しい青年です。
初めて敵と戦ったあとにこんな台詞がありました。
「好きになれないから ……あの感触(拳を握る)
(仮面ライダークウガ 第2話「変身」より)

しかしそれでも彼が戦うのは「みんなの笑顔を守るため」。
非常にヒロイックな理由です。みんなを笑顔にするためにいつも明るく、誰に対しても物腰柔らかく飄々と接する。放送から16年経った今でも、五代雄介は僕の理想のヒーローです。どうせ生きているならあんな人間になりたい。

それを成立させている一因にはやはりオダジョーの芝居力があると思います。

彼の芝居を観ていると、決して肩肘張らず、なおかつ全力なのが伝わってきます。
クウガとして戦っているときのアフレコルームには、叫びすぎて酸欠になるため彼専用の椅子が置かれていたらしいです。凄まじい。



五代雄介には名言みたいなものがいくつかあるんですが、その中でも僕が一番好きなものがあります。

それは劇中の登場人物に対して、暴力では何も解決しないと諭していた五代が「五代さんの言ってることは綺麗事」と反論されたときの台詞。

「そうだよ でも!だからこそ 現実にしたいじゃない! 本当は 綺麗事がいいんだもん これ(拳)でしか やり取り出来ないなんて 悲しすぎるから!」
(仮面ライダークウガ 第41話「抑制」より)



社会のような広い世界でも、僕らが過ごしている日常でも、規模の大小はあれ、どうしても争いは起こります。
それが良くないことだとわかっていても。

その「良くない」と言うことを綺麗事と認めてしまうのが印象的でした。未確認生命体という、体組織的には人間に近い構造の相手と拳を交えた殺し合いをしている五代だからこそ言える言葉です。

嘘をつかず、相手を思いやって正直に接する。
簡単なようでめちゃくちゃ難しいなって思います。でも、そうありたい。



……まだまだまだまだ語れるんですが、さすがに長くなっちゃうので今日はここまでとさせていただきます。

ちょびっとだけ語って、なんだかクウガを観たくなってしまいました。

と、いうわけでTSUTAYAでDVD借りてきました。じゃん!





最近はBlu-rayも発売されたので、観たことない方には本当におすすめです。
単純に映像作品としても優れてると思いますし、演出や音楽、アクションなども見所ですからね。今でも通じるメッセージ性と大人の鑑賞に耐えうるドラマは名作と呼ぶに相応しいです。
僕も今日から稽古の合間に時間を見つけて観ようと思います。
ではでは。