ヴィクトリア・ピーク(太平山)は、標高552mの香港島の最高峰。多くの峰を含み、扯旗山の中腹には展望台が整備されて、夜には100万ドルの夜景を楽しむ多くの観光客でにぎわっている。


展望台のピーク・タワーのスカイテラス428からは、標高428mからハイラヴィクトリア・ハーバーの両岸に広がる香港島と九龍島のビル群の眺望が堪能できる。


ベストシーズンは11~2月頃の寒い時期。澄んだ空気の中で美景が望めるという。100万ドルの夜景を見るために、日没前に展望台に着いておきたいところ、この時間帯はかなり混雑する

ツアー以外のヴィクトリア・ピークへのアクセス方法は、ピーク・トラムとバス、ミニバス、タクシーの行き方がガイドブックに載っている。

1888年に開通した香港名物ケーブル・カーのピーク・トラムは、最大27度の急斜面を8分で上って行き、窓からの眺めも楽しめるので、1時間以上待ちのことが多い。特に夜景のタイミング(17~19時頃)には、長蛇の列になる。

トラムほど並ばないのが2階建てバス。中環フェリーターミナルのピア5の前辺りから15番のバスが出ている。所要時間は30分くらいだが、渋滞すると少し時間がかかる。

中環の国際金融センター近くのバス停から1番のミニバスも出ている。バスは、急な坂を登ることから、車酔いする人もいる。

タクシーはメーター制で、乗車時におおよその料金を運転手に確認した方が良い。中環駅から山頂駅までの目安は、約HK$100くらい。


ピーク・トラムのある扯旗山に歩いて登る方法

その他にも、明るい時間に中環駅から歩いて登ることもできる。ブログ管理人が3月に初香港のお友だちをアテンドするときは、視界が良ければ、ハイキングもかねて登り、帰りはバスかミニバスで降りようと思う。


① 中環駅から世界最長といわれるヒルサイド・エスカレーター(半山自動扶梯)へ

ヒルサイド・エスカレーターは、『恋する惑星』などの映画の舞台として登場し、観光地となった高低差135m、全長800m、合計23基の住民用のエスカレーター。約23分かけて乗り継くことができる。

ヒルサイド・エスカレーターへは、MTR中環駅のD1出口から出ることが勧められている。D1出口を出たら、右に真っ直ぐ進み、1本目の大通り(皇后大道中)を右に5分ほど進む。左手に「100QRC」というビルが見えたら、中のエスカレーターで上に行く。

エスカレーターは、6:00~10:00は下りのみ、10:00~0:00は上りのみ。

このエスカレーターは観光用ではなく、付近の住民用のために、左側を急ぐ人に空けて、乗るときは右側に立つように心がけること。

② エスカレーターの終点の目の前にある「干徳道(Donduit Road)」を右に曲がる。住宅街が立ち並ぶ道路沿いをしばらく歩く。

③ 分岐点の「克頓道(Hatton Road)」を歩く。ここから登り坂となる。「晨運徑(Morning Trail)」や「山頂(The Peak)」の看板に沿って登る。


山頂駅へ行くには

④ 芝生やあずまやがある広場(山頂環回歩行径)に出ると、道がいくつかに分岐。「夏力道」「盧吉道」へ進むと、ピーク・トラムのある山頂駅へ着く。


山頂公園へ行くには

⑤ 「夏力道」と「盧吉道」の間に階段があり、上り続けると分かれ道があるが、上り坂の「同樂徑(Governors Walk)」を歩く。進むと、山頂公園(山頂花園;Victoria Peak Garden)に到着する。

山頂公園からは、駐車場前の道を下り、さらに下ると、左に小道が伸びている。下ると、ヴィクトリア・ピーク一周遊歩道にぶつかり、左に曲がって歩くと、眺めの良い空中遊歩道に出る。

遊歩道を一周すると、観光客であふれるピーク・タワーのある展望台に着く。


明るいうちであれば、ピーク・トラムの混雑状況にうんざりしたら、ハイキングをかねて、歩いて登ってみるのも良い。