プラセボ(プラシーボ)効果は、医療研究者にとっては、厄介な効果だが、患者にとっては、嬉しい効果。
医療研究者がヒトに対する医療効果を調べるときには、プラセボ効果が必ず含まれることを想定して、研究計画を立てる。
例えば、二重盲検法といって、あるお薬の効果を調べるときには、本物と偽物の両方の薬を、医師にも、患者にも、どちらが渡されているのか分からない状況で、通常通りに投薬治療を行ってもらう。効果や結果の確認は、第三者が行う。
そうすると、偽物のお薬でも、効果が出ているヒトが3割くらい存在する。
PETの登場で、このようなプラセボ効果と脳の機能の関係が世界的に研究されるようになった。
現在では、マウスでは、プラセボ効果の作用機序がみえてきたという。プラセボ効果は、ヒトでも、マウスでも生じ、被験者だけでなく、偽物の薬を渡す側や分析する第三者側にも生じているのではないかともいわれるようになった。
ヒトには、もともと自然治癒力という力が備わっており、「◯◯が効く」と信じることで、プラセボ効果が3割増しになるのであれば、大いにその効果を利用すれば良い。
ブログ管理人も、研究側にいたときは、プラセボ効果のバイアスをいかに除こうかと格闘する一方で、治療側にいたときには、患者さまにプラセボ効果について説明をして、自己決定した治療や投薬なのだから、プラセボ効果も有効活用するように、効果への期待を促していた。
なので、自分自身の健康管理についても、例えば、インフルエンザや風邪予防であれば、
① 手洗い→口ゆすぎ→うがい☟。
② 紅茶でインフルエンザ予防☟。
③ 生姜やジンジャーティーで風邪予防☟。
④ それらに効果があると、心から信じる☟。
⑤ 自分の心に期待できない疑いがあるときは、様子をみたり、避ける。
と、プラセボ効果を味方につけて実践している。