日本では、1月7日に春の七草粥を食べる風習がある。
ブログ管理人も、子どもの頃から毎年食べている。
春の七草粥の由来は古く、万葉集には、「若菜摘み」と七草の記載があり、飛鳥時代には、春に七草を摘んで頂くことを楽しみにする詩が残っている。
平安時代になると、宮中では1月7日に無病息災を祈って七草汁を頂いていた。
2019年の七草粥
お粥は、小正月の15日に七種類の穀物を使った七種粥(ななくさがゆ)を食べる風習もあり、米や粟、きび、ひえ、みのごめ(ムツオレグサ)、胡麻、小豆が用いられていた。
春の七草をお粥に入れるようになったのは、鎌倉時代から室町時代頃といわれ、江戸時代になって徳川幕府が「五節句」を定めて、1月7日に武家が行事として七草粥を食べるようになり、庶民も広がったらしい。
芹(セリ) 競り勝つ
薺(ナズナ) 撫でて汚れを除く
御形(ゴギョウ) 仏体
繁縷(ハコベラ) 繁栄がはびこる
仏の座(ホトケノザ) 仏の安座
菘・鈴菜(スズナ) 神を呼ぶ鈴
蘿蔔・清白(スズシロ) 汚れのない清白
昔の日本人たちは、冬の野菜が少なかったので、雪の下から出てきた若菜を摘んで頂き、その植物の生命力やビタミンを摂ることで無病息災を願ったとされている。
現代人には、お正月に労働を休んで、ゴロゴロして美味しいものを頂く私たちの胃腸を労わる役にも立っている。
1月7日に「食べ忘れた!」と思った人も大丈夫。
翌日には、スーパーや八百屋さんの七草セットが値下がりしているだろう。
2019年1月7日
2020年1月8日 更新