初めて社会人になったときに、株式投資の専門家から2つのことを学んだ。


① 投資と投機は本質的に違う

投機とは、機会に乗じて、短期間で利益(利ざや)を得ようとする行為。

安いときに買って、高いときに売る取引。

短期売買で勝ち続けることは専門家でさえ困難。


投資とは、長期的な視野で資金をビジネス(事業)に投じる行為。

例えば、企業が発行する有価証券の一種である株式に資金を投じて、企業価値の増加を期待する行為。

企業価値の増加とは、企業が事業を続けた結果として生み出される利益や配当の増加、株価(株式の取引時価)の値上がりなどの総称。


近年、資産形成という分散投資と長期積立を続けて、貯めながら増やしていく方法も取られている。

資産形成とは、銘柄や市場、資産、通貨、時間を分散して、リスクを和らげながら、資産の安定成長を期待する行為。


② 株はインフレに強く、デフレに弱い

株は、企業の収益を反映するものであり、企業にとっては、物の値段が下がるときよりも、上がるときの方が儲けは大きくなり、株も上がりやすい。

企業の売上=数量×単価のために、インフレのときは、単価が上昇するので利益が大きく増加する。

反対にデフレでは、単価が下がるので、利益は減り、減った分を数量でカバーしようとして販売攻勢をかけるために経費が膨らみ思ったほどの利益は出ない。


物価上昇に伴い、株価も上昇する。

長期的(30年位)な有価証券はリターンをもたらす。


1997年以降、2017年9月までの長期市場実績でみると、国内株式の平均リターン(総収益)を年率換算したら3.7%、国内債券2.2%、外国株式9.0%、外国債券6.1%。

同期間におけるリスクは、国内株式17.8%、国内債券2.4%、外国株式19.4%、外国債券11.1%。

国内株式では、リスクが高い(17.8%)わりにリターンが低い(3.7%)。

外国株式や外国債券のリターンやリスクが比較的高いのは、外貨(主に米ドル)の対円相場の変動が為替差益(損)として、実績に影響したことが考えられる。


新成人だった頃のブログ管理人は、社内規制で半年以上の中長期型投資しか行わず、その後、職種が変わっても、一度も投機経験なし。

今では、わずかの手数料で国内株は1株でも、外国株は1,000円でもスマホで購入して資産形成できる時代になった。