初めての方は初めまして。
「くに」と申します。
数ある記事の中からこちらの記事を見て頂いてありがとうございます。少し長くなるかもしれませんがお付き合い頂ければと思います。
事の発端
「赤白轟轟轟ブランドの禁断の採用」
について、いろんな方の意見をお見受けしましたので、この機会に自分の考えを書いておこうと思います。(ここでの禁断は「禁断〜封印されしX〜」のことを指します。)
因みに、Twitterでいくつかの意見やアンケートをお見受けしたところ、禁断の採用はマイノリティ(少数派)で、不採用がマジョリティ(多数派)のようです。
予めご了承頂きたいのは、禁断を採るかどうかはその人の考えなのでどちらが正解、というのは無い、と思っています。その上での記事になります。
短気な方もいらっしゃるとは思うので、先に自分の考えを書いておきます。
自分は、「採用するほうが良い」と思います。
先に述べておきますが、採用案は自分ではなくshioさんやともきくんが採用していたもので、その後自分で調整仲間と検討した結果です。
長くなるかもしれないので目次分けしておきます。
1.そもそも採用する理由
2.採用した場合のメリット
3.採用した場合のデメリット
4.他のデッキで採用しない理由
5.枠が減る問題
6.禁断不採用について
要望があれば追記します。
不十分だと判断なさる場合は追記する内容、書かれていない内容について言及して下さい。
1.そもそも採用する理由
禁断を採ってない側からすれば、採用する理由がわからない、といった方も少なくないでしょう。採用する1番の理由は、「轟轟轟ブランドを引く確率を上げるため」です。(正確にはデッキ内のカード全てを引く確率を上げるため)
ここら辺は確率を勉強した上で理解出来ていれば話が早いのですが、禁断を採用する事でゲーム前にシャッフルをする山札が39枚になります。通常であれば40枚のところが39枚になるわけですから、「当然」40枚に比べて引ける確率が上がります。(どの程度変わるかは下記)
ちょっと待てよ、と。
引きたいカードが禁断に落ちたらどうするんだ、と、そう仰る方もよくいらっしゃいます。
ここら辺も高校の勉強で確率について理解していれば起きない疑問なのですが、最近自分が決まり文句にしているのは、「逆に封印に落ちなかった場合どうなると思います?」とたずねると、「あっ、確かに」と納得する方もいらっしゃいます。
ここら辺は現実の事象と理解に差が出るパラドックスに近いものがあるのですが、有名な例えでは「封印に落ちる6枚はデッキボトム6枚とほとんど同じ」という例えもあります。この手のデッキではボトム6枚を触れませんからね。
まだ言いたい事があるみたいですね。デメリットを含めそれはこの下に書いていくので焦らないで下さい。
では実際に確率の話になります。
有名な42.7%という数字があります。
これは初手5枚(もしくはシールド5枚)の中に4投のカードが1枚以上含まれている確率の近似値です。
禁断を積むと、初手5枚に轟轟轟ブランドが1枚以上来る確率が約43.6%になります。結局のところ、この差を大きく見るか誤差とみるかが採用の分かれ目ではないかと思います。
そもそもCSという舞台でこのデッキタイプを握る際、初手に轟轟轟ブランドがあるかどうかで大きくゲームプランが変わります。使ったことのある方ならわかると思います。優勝するまでに、1つの大会で多ければ14試合ほどあり、試合数が多くなるほどこの0.9%の差が大きく響いて来ると考えています。
因みにこれは初手5枚に限った話なので、現実的に考えるなら先攻2〜3ターン目、後攻2ターン目までを含めると7枚まで公開領域が広がるため、もう少し確率は上がります。
さらに言うと、43.6%は轟轟轟ブランド1枚に着目した場合の話なので、同時にヘブンズ・フォースが欲しい場合は通常よりも、フォース+轟轟轟のセットが来やすくなります。
2.採用した場合のメリット
1番のメリットは上記にもある通り確率の変化でしょう。その他には無いのか、と言われるとまだ少しだけあります。
・オールデリート対面におけるメインステップによる勝ち筋を減らす。
禁断を採っていると、相手は自分のターン中にただオールデリートを打つだけでは勝てなくなります。テック団の波壊GOを唱えた上でこちらの禁断に除去を当てる必要があるため、現在主流のブライゼナーガ型のオールデリートに対して大きく勝ち筋を減らす事ができます。
・最後の盾からのテック団をケアできる。
これは下のデメリットでも扱いますが、最後の盾をブレイクして小型でダイレクトに向かう際、テック団が回答にならなくなります。
〜誤差程度〜
ここからはもう冗談半分で聞いてもらえればと思います。
・完璧問題オーパーツケア
・クライシスボーラーケア
・時空の封殺ディアスZケア
・デッドソードループケア
ごめんなさい、誤差ですね。
3.採用した場合のデメリット
採用しない派の大多数はこれですね。
デメリットが少なからず存在します。
1番大きなデメリットから挙げていきます。
・後攻を取った時に相手の先攻1t目の動きにミスが出にくい。
いつも調整している仲間や有志と検討した結果これが1番大きいという結果になりました。(有志は全国大会に出場するような有名な方なのですが、敢えて名前は出しません。)しかし、これは超次元を採用していなかった時の話なので、超次元を採用する今のタイプが主流な場合逆に気にならないところではあります。
2つ目
・テック団の波壊GO+除去でゲームの進行具合に関係なく敗北する。
この理由をあえて2つ目にした理由は、環境トップのデッキが誰もテック団を採用していないことが理由です。この項についてはもう少し言及します。
このデッキに禁断を入れた場合、禁断の封印を能動的に剥がせないことから、禁断解放する手段は相手に委ねられています。しかしながら上記のメリットにもあるようにテック団で負けることもあれば勝つこともあります。
完全に試行不足ではありますが、csで300戦程試行してテック団で負けた回数が1、テック団を踏んでドキンダムでダイレクトアタックした回数が1なのでそこまで大きなデメリットだとは捉えていません。(ここはフェルミ推定のような不確定な確率の計算になるためここを重く見るかは完全に個人差、個人の好みになります)
また、赤単轟轟轟ブランドと違って相手がテック団を打ってきた場合に、封印から単騎連射マグナムや、ジャミング・チャフ、サグラダファミリア+オーリーを拾える確率もそれなりにあるので、打たれた瞬間に勝ち筋が無くなるといった心配も無いです。この6枚のリソースからまだ挽回できるのがこのデッキで禁断を採る強みの一つです。ただ、単騎連射を採用していない場合はそこからのケアが出来ないことがあるので「絶対にテック団で負けたく無い」って方は採用を控えておきましょう。
ちなみにテック団を打たれて負ける時の話ですが、禁断がない場合結局小型が全て戻ってきてビートペースが大幅に遅れるので禁断があっても無くても負け、みたいなことになる可能性もある程度あるんじゃないかな〜。と思って自分はこのデメリットを重く見ていません。(追記:テック団で5以下のクリーチャーを全て戻されて且つ盤面に確定除去が当てられるような試合はそもそも禁断があっても無くても負け。という考えです。)
〜誤差程度〜
誤差程度ですがデメリットと言えるものを書いていきます。
・山札切れになりやすい
→そもそも山札切れまで戦う山では無い。
・枠を食う
→これについてはまた言及します。
・封印に轟轟轟ブランドが落ちたら…
→ちゃんと読んでください。確率を勉強して下さい。
4.他のデッキで採用しない理由
おまけに近いですが、
Twitterで「赤白轟に禁断積み得主張マン的には赤青剣に禁断は取るんだろうか」(原文ママ)
といったコメントをお見かけしたのでそれについても言及しておきます。さすがにジョークだとは思いますが。
まあわかりきったことではありますが、赤白轟轟轟ブランドと赤青バスターではデッキが違います。戦い方も違います。平均キルターンも違います。
何が言いたいか、と言いますと赤青バスターというデッキタイプは対面によっては殿堂入りのカードを山札から探してきて有効に使って戦う事が出来るデッキ(だと思っています)なので、オボロカゲロウやグレンニャー、ドンドン吸い込むナウ、クリスタルメモリーで山札を見た時にそもそも封印にあったらサーチもくそもないわけです。
「お前さっきは封印に落ちても落ちなくても結局変わらんって言ってたやんけ!」
ってなりました?そう考える方もいらっしゃるとは思うので、「轟轟轟ブランドに山札を一周回せるカードやサーチが入っていたかどうか」を思い出して見て下さい。赤青バスターはロングゲームになると山札を一周することが稀ではありません。一周しなくても8割近く山を掘ることは出来るでしょう。一方轟轟轟ブランドはそもそもロングゲームをしない上にロングゲームになったらほとんど負けですし、サーチもありません。デッキが違うのです。
5.枠が減る問題
フォロワーの何人かに、
「禁断を入れると枠が減るから入れたいカードが入れられない。」
「禁断を入れるぐらいなら轟轟轟ブランドが無い時のプランを厚く取った方がいい。」
といった意見が見受けられました。それもまた正しいでしょう。デュエル・マスターズは40枚のデッキを作って遊ぶゲームですから、それもまた正解だと思います。
自分は禁断の枠の話の一環でよく、
「轟轟轟ブランドとヘブンズ・フォース4枚ずつを含む20枚でデッキ組んだらめちゃくちゃフォース+轟轟轟ブランド引くよ」
と、言います。
「そりゃそうやろ」
と思うかもしれません。しかし逆にどうでしょう、60枚まで増やせるならどこまで増やしますか?入れたいカードがあるからといって60枚まで増やしますか?50枚ぐらいにしておきますか?
40枚が最低枚数だから40枚にしているのではないですか?
自分は轟轟轟ブランド以外のカードを「減らしたい」のです。それこそ、どこかの強いプレイヤーが言っていたり、公式の読み物にも書いていたように、「再現性を高める」事が勝ちに近づく方法の1つだと言われていて、自分もその通りだと思うからです。
デッキを減らす事で再現性が高くなるのです。単純に確率が上がるだけです。これは紛れも無い「事実」です。
6.禁断不採用について
別に好みなので良いと思います。必須というわけでもありませんし、デメリットが無いわけでは無いですし。それもまた選択肢でしょう。
ただ、自分は「禁断を採るのが間違い」みたいな言い方をされて、「ちゃんと確率のお勉強したのかなぁ…」と心配になりこの記事を書いた次第です。大体の方がまだ中学生だったりするので確率の勉強が済んでいないと仕方のない事だとは思います。
採りたいカードが多いのはわかりますし、枠が無いのもわかります。
それでもやっぱり、禁断を積まずに
「轟轟轟ブランドが引けねぇ〜」
と言っているのを見ると、「まだ努力できる箇所があるのになぁ」と思ってしまうのです。
それでは最後に。
自分はどの対面でも轟轟轟ブランドより優先して引きたいカードが無いので禁断を積みます。
くに@DMkuni
2018年12月20日
何か追記して欲しい内容があればコメントまたはTwitterの方にお願いします。
追記
公開領域7枚の場合に轟轟轟ブランドが1枚以上引ける確率は
禁断なし→55.22%
禁断あり→56.28%
追記&編集2019/1/27
禁断を追加し山札を圧縮して39枚にした時、4投投のカードを40枚の時の4投換算にした時の枚数。
40枚→39枚にした時の換算。
4枚→約4.1枚
3枚→約3.075枚
2枚→約2.05枚
1枚→約1.025枚
こちらのほうが視覚的でわかりやすいですね。