“ itch の Football goes on ” vol.55
「ユーロ2012プレビュー<後編>」
フットピーポーよ!各自休憩は済んだかな?それじゃあ後半戦キックオフ!グループリーグプレビューの残りと、無理は承知で優勝国予想までやっちゃいます!
<グループC>
スペイン
イタリア
クロアチア
アイルランド
さあ来ましたよ!大本命スペインの登場です。前回08年ユーロ覇者にして10南アW杯覇者。今回のユーロ12を制すれば史上初のW杯を挟んだ2連覇による“トレブル”が完成!しかもその可能性はかなり高いと予想されていますね。
08年ユーロからのメンバーがほとんど変わらず、世界王者となった自信もプラス。南アでヒットした「バルセロナブロック」を基調にして、戦い方を変えずに自らのサッカーで挑めば充分に戦える所がスペインの強みでしょう。
ただしそこが最大の弱点でもあります。スペインの戦術はバレバレ。スタメンも世界中の人が予想できるメンツ。そして固定されたメンバーが生み出すマンネリズム。不変のメンバーとは裏を返せば新戦力の台頭が無いという事。特にトーレスのスランプ、ビジャのケガ、センターFWに少し不安を抱えています。
さらに今シーズンの攻撃サッカーがことごとく敗れ去ったCLの流れも不気味です。しかもこのグループにはバルセロナを葬り去った“カテナチオ”の国がしっかりと入っている。
南アでのまさかのグループリーグ敗退をきっかけに、プランデッリの下で世代交代に着手した新生アズーリ。ここまで誰からもまったく期待されていないんですけど、思えば06年ドイツW杯の時もそうでした。なんだかんだ言っても守ることに関しては相変わらず計算できる国。今シーズン移籍したユベントスでまさかの輝きを見せた“ピルロシステム”をそのまま活かした、古風な4-3-1-2はけっこう不気味な存在だと思ってます。
しかもスペインはこの難敵と初戦で当たります。この仮想「バルサ対チェルシー」は展開もまったくそのまま、スペインはかなり苦労させられるはずです。10日のスペイン対イタリアはのっけから注目の「すべらない試合」です。
さらにスペインは第2戦に対アイルランドも控えています。このアイルランドもクセもので、ドロ臭い守備からひたすらキック&ラッシュを狙うクソガッツに溢れたその戦いは、テクニカルなスペインにとってはイヤな相手。
万が一イタリア、アイルランドと煮え切らない試合をやってしまったら最終戦クロアチア戦が「絶対に負けられない試合」と化すかもしれなく、展開次第ではこの18日クロアチア対スペインも「すべらない試合」になるかもしれません。
言われているほどスペインには楽なグループではないと読んでます。とにかく噛みあわせが悪い。賛否両論はあれど「バルサの倒し方」を全世界の人が目撃してしまった以上、同じことをやられる可能性は否めない。まあイタリアにもアイルランドにもクロアチアにもドログバはいないんで、普通にやればそれでもスペインのグループリーグ突破は固いとは思いますが。
<グループD>
ウクライナ
フランス
スウェーデン
イングランド
さあ実はグループB以上に実力が拮抗していてどこが勝ってもおかしくない「裏・死の組」だと思っているのがこのグループD。いい意味ではなく悪い意味で実力が拮抗しているイメージ。どの国も決め手にかける印象です。
その中でも何かいやな雰囲気が漂うのがイングランド。さすがに5月に新監督が誕生ってどうなんでしょう?しかもホジソンて!まあ戦術には期待できません(笑)。ジーコ的なベンチに座ってるだけの監督です。自ずとスタメン、戦術などはカペッロ時代を踏襲する感じでしょう。カペッロと違い選手達に自由を与え、選手達の力次第のサッカーを行うと思いますが、正直20世紀の監督。采配によるサポートは無いでしょう。良くも悪くもルーニー次第。しかしそのルーニーは予選でのラフプレーで初戦と2戦目出場停止!ポジティブな要素が見つかりません、ごめんねyasD
逆に好印象なのがフランス。フットボールの歴史に確実に名前を刻んだ稀代の“迷将”ドメネクからブランに代わり生まれ変わったフランス。いやあイイ感じですよ。最大のウリは若手を主体とした一体感。全員で全力プレーするという、ブランが率いていた時のボルドーのような手堅いサッカーをやってきます。予選でわずか4失点が証明するハイプレスからの堅守速攻は、ハマればかなり上まで行くんじゃないかと予想してます。
ベンゼマ、ナスリ、マルダなど主力が今年クラブシーンで着実にレベルアップしている点もいいですね。中でもイチ押しなのがメネズです。ローマ時代からけっこう好きだったんですけど、ジュリを彷彿とさせるこの純血のウインガー。今季は終盤パリSGでいよいよ覚醒して1対1で止めるのは難しいレベルに。まさにジョーカーとして今大会でブレイクの予感が漂います。
開催国ウクライナ、そしてスウェーデンにもイングランドがピリっとしないだけに充分にチャンスはあります。ディナモに戻りこのユーロに賭けた“ウクライナの矢”のラストシューティングは何かが起こりそうだし、ニュークリアボンバー・ズラタンも年齢的にこの大会が恐らくピーク。かなりの混戦が予想される面白いグループになりそうな予感。
みどころは11日の初戦イングランド対フランス、そして突破をかけた勝負になるであろう19日の第3戦イングランド対地元ウクライナです。15日のスウェーデン対イングランドもその前フリとして観ても面白そう。なんだかイングランドがいろんな意味で主役なグループですな(笑)
そんなこんなでグループリーグの展望は以上です!じゃあこのグループリーグを突破して争われる優勝争いはどこか?
まず「どこが勝つか分からないのがユーロの魅力なんだよ」という言い訳を最初に言っておきます(笑)。それを前提で考えていきましょう。
いちおうヨーロッパのブックメーカーの予想では大本命がスペイン、対抗がドイツということになっています。ただ僕はスペインがあまり匂わない。どうもあのラテンの国が勝利に飢え続けるというイメージがわかないんですね。
ユーロも獲った、ワールドカップも制した、スタメンメンバーはほぼ全てビッククラブ所属、厳しいシーズンが終わったばかり。しかもグループリーグの相手は楽しくプレーさせてくれる事はまず無い、タフな守備がウリの国。ジリジリした消耗戦に耐えうるモチベーションをはたしてスペインが保てるのか、ちょっと疑わしい。喝を入れる闘将プジョルがケガという状況も厳しい、下手したらグループリーグ敗退もあり得るかもしれないと。いやマジで。
じゃあドイツ?確かにスペインよりも飢えているし、監督もいい、戦術も素晴らしい、選手も控えを含めバッチリ、ただもうひとつ何かが足りない。例えばその何か、勢いとか、グループリーグを戦う中で生まれる新たな発見を大会中に獲得すれば優勝が見えてくる。ドイツの勝利への道筋はそんなイメージなんですね。
じゃあどこが匂うのか?僕はオランダです!ファンペルシ、スナイダー、ファンデルファールト、ロッベン、オランダ人が「ファンタスティックフォー」と呼ぶ育成大国オランダの最高傑作、黄金世代のこの4人も気付けば30代直前。ここまで国際大会無冠の彼らのモチベーションは高いはず、ちょうど88年のファンバステン、ライカールト、フリットのように。南アで見せた今までのロマンチックなオランダと決別してまで選んだ“戦うオレンジ”の方向性も面白い。思い切った采配も辞さないマルバイクの監督力も確かです。
何よりもロッベンからプンプン匂ってきます。CL決勝の晴れ舞台でPKを外した事ばかりが話題になっていますが、あの試合でのロッベンはキレキレ。かつ今まで見たことの無い献身的な動き、胸が熱くなりました。そしてあの理不尽な結末。自らを癒すにはもはやユーロの戴冠しかありません。
ジダンもそうだったんですけど、そうやって追い詰められた時、破滅もすれば逆に信じられないようなプレーを魅せる事もある、ロッベンの振り幅の広いプレーが大好きな自分としては、完璧な舞台が整った格好でめっちゃ楽しみです!トトカルチョ的にもオランダは割と中穴的なオッズになっていると思うんでオススメですよ!
そんなこんなで長文というかもはや超文な内容でお届けしましたが、ここまでお疲れしたっ!大会中も先にあげた「すべらない試合」前や後なんかにあれこれ書いていこうと思うんで良ければ観戦の肴にでも。
フットボール最先端の地ヨーロッパで行われるワールドカップを超える大会。はたして今回のユーロでは何が起こるのか?さあフットピーポーよ!とりあえず寝だめしとこう!それではまた!
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前編はこちらから>
~ we will never walk alone ~
www.dlive.net