真夏の海で起こった事件は事故か?

(冒頭あらすじ)

  夏休み、忙しい両親を離れ伯母の川畑家にお世話になることになった恭平。川畑家は海が美しい玻璃ヶ浦で旅館を営んでいた。玻璃ヶ浦では資源開発問題で開発業者と住民で揉めていた。開発業者側の立場で現地に来ていた湯川学は川畑家の旅館「緑岩荘」に宿泊することになった。

 翌朝、同じく緑岩荘に宿泊していた客が海岸で死体となって発見された。警察により身元を調べられると元警視庁の警察官だった。これは単なる事故なのか。

 

真夏の美しい海の町で交錯する想い

 真夏の寂れた海水浴観光地。環境保護に奔走する成美や、保護団体のリーダー沢村。成美の同級生の刑事西口。成美の実家、緑岩荘のオーナー夫妻で成美の両親の節子と重治。成美の従兄弟の小学生恭平。登場人物たちは、それぞれ誰かを想い誰かの為に行動しています。今作では湯川先生も共に過ごす恭平へのある想いを感じます。起きている事実は美しい事ではない、美談にはなり得ないものの。それぞれの心情には心を動かされるものがあります。

 

ラストは衝撃と切なさが入り交じる

 前半、ゆっくりと進む背景描写と人物描写。美しい海の町に浸りながら、優しい人達に触れ合い、小学生と湯川先生の夏休みを追いかけていると自分も夏休みで玻璃ヶ浦に滞在している錯覚に陥ります。

 しかし、後半物語が進んでいくと登場人物たちの想いが複雑な事実を生み出していってしまい胸が締め付けられます。たどり着く決着。ぜひ最後まで読んでほしい一冊です。

 

メモ ガリレオシリーズ第六作目 長編三作目

 

オススメの方

1.ガリレオシリーズファンの方。

2.ミステリーが好きな方。

3.泣きたい方。

 

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