DJ OGAWA ブログ
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先月のID

そうそう、先月のIDでのDJ、
心の底からDJしててよかったなって出来事がありました。

DJはじめようと曲を用意していると
ライティングをしていたK-1君が、
壁際にいる4人組、
さっきからずっと手話で会話してるので
耳の聴こえない人ですよ、
って教えてくれた。
そういうハンデキャップ持った人に対して
普段は平等に扱うし特別視したりしないけど、
そんなハンデキャップ持ってても
若けりゃクラブにだって遊びに来たいだろうし、
でも爆音がなってるっていう場所が場所だけに
遊びに来るのにも相当勇気がいっただろうなあって想像すると、
じゃあこの子達に絶対最高に楽しかった
って思わせてあげたいなって思って。
で、俺、DJとして何ができるかなって色々考えたけど、
耳が聴こえないって事はヒット曲だろうが
わかりやすいコマーシャルな曲とかそんなもん通用しない。
もちろんそんなもん持ってないしかけるつもりもない(笑)。
そんな時、ふと自分がハウスにハマったきっかけでもある、
ベースはブンブン腰にグルーヴを与えてくれて
キックは心臓付近にガンガンアタックしてきて
ハットは脳天から突き刺さる、
みたいなその感覚を思い出して、
耳が聴こえないなら振動は伝わるよなって思って、
バランス悪いから普段は使わないけど体に振動する
その辺の音域がたっぷり入ってる曲とかで
様子見ながらアプローチしてたら
K-1君の煽りもあって
その子達がだんだん立ち上がってフロアにでてきた。
こんな事言っちゃいけないんだろうけど、
その子達だけは何が何でも絶対踊らせてやろうって思って
他の人が引いても構わないし、
後で怒られたとしても自分で責任とりゃいいしって思って
振動系音豊富な曲の連発アプローチを続けてたら
最初は戸惑いながらだったけど次第に
ガンガン盛り上がってくれて
超元気に踊りまくってくれた。

もう、その光景にDJしながら嬉しくて、感動して、
涙がでてきたし、トリハダがとまんなかった。
今まででっかいイベントや違う国とか色んなところで
何千時間とDJしてきたけど、
これほどまでにDJやっててよかったって思える瞬間は初めてでした。
やっぱ音楽で人を助ける事はできないけど、
音楽で人に何かを伝える事はできるんだって確信した。

DJ終わってからその子達に話しかけてみたけど、
やっぱほんとに耳が聴こえなく、言葉も話せない人達。
心臓を指差してそれを俺に差し出す仕草をし、
ありがとう的な感じを一生懸命伝えようとしてくれてたけど、
こっちがありがとうですよ。

昔からずっと誰も知らない様な曲ばっかかけてて、
ヒット曲やコマーシャルな曲じゃなくても人を踊らせる事ができるって
ずっと信じてやってきたけど、
それが間違ってないって事が証明された一日でした(笑)。
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